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仏蘭西少女 ~Une Fille Blance~ レビュー その2

このレビューは、記事『仏蘭西少女 ~Une Fille Blance~ レビュー』の中篇になります。未だ前篇を読んでいない方は、そちらからどうぞ。


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ゲームデザインについて

本作の攻略難度は異常である。そのため、ほとんどの人は、攻略情報無しには自力攻略できないと思われる。常人が攻略できないADVは、もはやゲームとは言い難いから、これは大幅に減点する(※ シナリオの項目で減点しているのは、①主に物語展開に影響を及ぼす欠陥であるのと、②これをシステムとして減点すると、不当に点数が伸びてしまうからです)。

なぜ自力攻略が難しいかというと、以下のゲームデザイン上の欠陥が根拠となる。

  1. エンディングの数が多すぎる。
  2. 特定のエンディングを観る条件が厳しすぎる。
  3. すべてのエンディングを発生させるための前提条件が長大な共通ルートに依存している。
  4. なぜそれらの選択肢を選んでいけばそのエンディングになるのか、必ずしも論理的ではない。

(1)については、エンディング数の水増しが問題である。例えば、「失格」というバッドエンディングには「失格1」「失格2」「失格3」と三種類があるが、それらは一部のテキストを入れ替えたものに過ぎない。にもかかわらず、エンディングの発生条件は近しくなく、未だ見ぬそれらのために多大な労力を必要とする。また、このような重複エンドは、バッドエンドだけでなく、トゥルーエンドにさえある。

(2)については、特定のエンディングを観るために、各パラメータを必要値まで増加させ、隠し選択肢を出現されることが困難である。本作のパラメータにはヒロイン3名の好感度(関心度)のほか、残酷度と欲情度という、およそプレイヤー側からはそれがあること自体を認識しがたいパラメータが2個も存在する。

一人の登場人物に絞って好感度をあげ、それに関係する隠し選択肢を出現させる”だけ”なら、それほど難しくはない。しかし重要なエンディングを観るためには、ほとんどの場合、複数のパラメータを同時に向上させなければならない。そして複数同時に向上させることを要求しているわりには、それを可能とする選択肢の選び方がガチガチに制限されてしまっているのが問題である。

(3)については、各エンディングを発生させるために必要な前提条件のすべてが、合計60前後もの選択肢のある長大な共通ルートに依存しているのが問題である。このせいで、すべてのエンディングを観るためには、プレイヤーはほとんど観たはずの共通ルートを何度も繰り返し観る破目になる。攻略やヒントが無い状態でやるなら、数十回以上のリピートは覚悟しなければならない。

(4)については、そのままの意味である。もっとも、このシナリオの全体像を理解したうえで、後から振りかえってみれば、その選択肢を選ぶことでその展開になることについて、納得できる部分もないではない。しかし後から納得できたとしても、プレイヤーは現在の視点から攻略を進めていくので、そんなことが出来てもあまり意味がない。

これを喩えていうなら、完成図の分からない角無しジグソーパズルに挑戦するようなものだ。手がかりがほとんど無いのに、多数のピースのジョイントを組み合わせるという途方も無い作業だ。こんなものを、常人がやってクリアできるとでも思っているのだろうか? 本当に馬鹿げている。

テキストについて

『仏蘭西少女』のテキストを読んでいて連想するのは、初心者の書いた小説である。それまでたくさんの文学作品を嗜んできた青年が、いざ自分でも後世に残る名作を書いてみよう、と意気込んだ結果の産物に等しい。他人に意味内容を伝えることを目的とした実直な記述よりも、”文学的”示唆に富んでいると錯覚された詩的な表現への妄執ばかりが読み取れる駄文である。

本作のテキストは、何を描写させても回りくどく、読んでいて苦痛に感じられる。時代に合わせようとして、現代において常用でない漢字を多用して雰囲気作りをしているわりには、登場人物の思考が妙に現代的なのも滑稽である。

エロテキストについては、地の文による描写が不必要に多い。ほとんどのプレイヤーが、本作のエロにどんな期待を持って買ったのか、理解していないとしか思えない。せっかく実力派の人気原画家が100枚を超えるエロ絵を描き、ベテラン声優が熱演しているというのに……それなのに、どう贔屓目にみても底辺官能小説以下の腐れ駄文に自己主張されてしまっては、昂る気持ちが萎えてしまう。

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