架空の境界 hallucination 感想

架空の境界

ストーリー概要

主人公は、”幻の”触手を操って女達に快楽を与える能力の持ち主。教師である彼はこの能力を用いて、自分の教え子たちに、彼女たちが望むままの快楽を与えていた。

ヒロイン(みずき)は、その”良くない噂”を聞きつけて、主人公にその行為を止めるよう説得する。が、主人公はその説得を受け入れず、「体験してみればわかる」といって、みずきを凌辱。しかし彼女はそれに屈せず、あくまで自分はそんな快楽の虜にはならない(要旨)、と主張する。

この日以降、みずきは、主人公が女生徒たちと行う『会合』に進んで参加するようになる。『会合』――すなわち触手快楽の宴のなか、果たして、みずきは先の自分の主張を撤回せずにいられるだろうか……。

総評 65/100(可)

触手+和姦凌辱モノ。和姦で凌辱というのは矛盾しているが、詳しくは先述のストーリー概要と、後述のシナリオ を参考にしてほしい。

『架空の境界』のエロは、良くも悪くも無難だ。心躍るようなエロシーンこそないものの、触手モノに求められるエロは一通り揃っている。シナリオは、無駄に長く感じるということを除けば、そこそこ読めるレベル。本作品に過度な期待を寄せたりしなければ、まあ買って損はないだろう。

シナリオ 15/30点

『架空の境界』は、触手による和姦凌辱モノである。ヒロイン(みずき)は自分から進んで『会合』に参加する(和姦)が、彼女は飽くまで快楽には屈しないという姿勢をもっている。なので、主人公側からみると、そんな彼女をどうやって屈服させるか、というのが性行為の目的となる。

彼女を性的に屈服させるためには、もちろん彼女の理性が堪え切れないほどの快楽を与える必要がある。本気で嫌がっている彼女に対して激しい性行為を行うのが、『凌辱』にあたるわけである。実際、本作品のゲームシステムでも、ヒロインに性行為を行うコマンドは『凌辱』と表記されている。

そういうわけで、『架空の境界』は、商品画像から想像されるようなガチガチの凌辱モノではない。物語が終盤へ向かえば向かうほど、何だか恋愛っぽい展開になってくる。この点、無理やり系のエロが好きな方にはたぶん向いていないので、注意してほしい。

エロについて

『凌辱』の選択肢が妙に細かく分かれているので、エロシーン一本分の尺はとても短い。そのため、一本一本のエロシーンから得られるカタルシスは小さい。本編では自分なりにエロシーンを組み立てて”使える”から良いが、シーン回想においては使い勝手が悪い。

エロテキストは、触手凌辱の進み具合によって、同じエロシーンにおいてもその内容が変化する。それでヒロインが堕ちていく過程もある程度読み取れるが、テキストの違いが微妙すぎて分かりづらい。

構成について

無駄に長い。とにかく長ったらしい。作業感たっぷりで、既読テキストもたっぷり。既読テキストや鑑賞済の凌辱作業を除けば1時間以内で終わるはずの内容が、何故か2時間以上かけても終わらない。

1日に『凌辱』できる回数が多いわりには、同じエロシーンを何度も鑑賞させられることが多い。ランダムで出てくる日常会話が、何度も繰り返し出てくることが多い。そして、それらは物語の展開と整合性が取れていないことが多く、「なに矛盾したこと言ってるの?」と内心呟くこともしばしばある。

話の中身自体はそれなりに面白いのだが、この長ったらしい構成のおかげで、とにかく疲れる。EDは2種類あるが、1種類みた時点で本当に疲れ果てた……。

グラフィック 25/30点

基本CG枚数は20枚、回想におけるエロシーンは基本18本(凌辱15本+ED2本+その他1本)。エロシーンはすべて『みずき』だが、『その他大勢の女生徒たち』が触手責めにされている場面もある(ただし回想外)。

透明感のある精液の表現は、相変わらず良い。触手も適度にグロくて生々しい。一部のCGはやや崩れているが、全体的にみてCGの完成度は高い。

モザイクは超薄消しで、ぱっくり開かれた陰部の形が把握できるほど薄い。アナルは当然ながら無修正。

自分で攻略する方向けのエロシーンに関する情報

凌辱のエロシーンは基本15本だが、それぞれについて差分やテキストの異なる派生シーンが存在する。その数は、以下に示すとおり。

4+4本
『くわえさせる』『二本くわえさせる』『挿入する』『二本挿入する』『ペニスを生やす』『アナルに挿入する』『アナルに二本挿入する』『顔を凌辱する』『胸を揉む』
3+3本
『精子をぶっかける』『突起を責める』『全穴を塞ぐ』
1+1本
『手足を拘束する』『排卵させる』『全身精液まみれにする』

音楽・声優 15/20点

声優さんの演技については、最初のうちは違和感があった。だが聞き慣れれば、徐々に愛着が沸いてくるから不思議である。演技が上手いかどうかはさておき、個人的には好きなほうだ。

みずき 星野みく

システム 10/20点

ゲームシステムは、いつもの作業。

基本システムについては、スキップ継続を備えてほしかった。本作品は場面の切り替えが早いので、スキップが解除されるたびに何度もONにするのはダルい。

作品情報

タイトル 架空の境界 -hallucination-
ブランド ソフトさーくるクレージュ
発売日 2008年3月22日
ダウンロード販売 DLsite DMM