聖エステラ学院の七人の魔女

聖エステラ学院の七人の魔女

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Summary 135/200(可)

本作のあらすじ
養護施設暮らしだった勇稀人は、亡母の知り合いと名乗る女性からの誘いを受け、全寮制の名門校”聖エステラ学院”に転入学した。聖エステラ学園は、身寄りのない子供に教養を身につけさせ、最終的に富裕層の養子として送り出すことを目的とした学園だ。生徒達は卒業まで学園の外に出ることを許されず、また能力別のクラスに応じて学園内での自由さえも制限されていた。

聖エステラ学園では、不思議な力を持つ”魔女”の噂が絶えなかった。生徒の突然の失踪が多発しており、彼らは「魔女に連れ去られたのだ」と噂された。転入したばかりの勇稀人は、6人の個性的な女生徒達と出会う。彼女達と関わるなかで、彼は、望むと望まざるとにかかわらず、魔女の噂の真相に近づいていく。

レビューの要旨
とても魅力的なグラフィックと、悪くない音楽・声優に支えられた作品。抜きゲーとしてはかなりのボリュームがあり、コンプリートまでにかかる参考時間はじっくりやって20h前後、基本CGはなんと150枚もある。本作の総合的評価が凡作止まりなのは、穴だらけの杜撰なシナリオに足を引っ張られた結果だ。

エロシーンの属性
グッドエンディングに向かっている間は、和姦。一部のヒロインルートでは、野外プレイ、イラマチオ、アナルプレイ、3P以上あり。しかし、バッドエンディングは、寝取られ要素を含む陵辱(主に輪姦)。ゲームクリア後の特典として、一部のメインヒロインとの妊娠ボテ腹セックス、またはハーレム的なシチュエーションを楽しめる(ただし、3Pに限る)。

目次

  1. 和姦恋愛には適さない設定
  2. 違和感のある純愛展開
  3. まずは鏡花ルートから
  4. エロについて
  5. コメント

1. 和姦恋愛には適さない設定

本作の設定自体には興味をそそられたのだ。

閉鎖的で自由のない学園生活に、得体の知れない魔女の噂。綺麗事だけではない学園の経営、そして人身売買まがいの養子縁組。学級は能力別に分けられており、最底辺のCクラスに落ちると、それまでの僅かな自由さえ失われてしまう。しかも、Cクラスには様々な醜聞がまつわっており、一度そこへ落ちたら戻ってこれないという。もし本作が純粋な陵辱ゲームであったなら、こうした設定はずいぶんと良く馴染んだことだろう。

だが、本作には確かに陵辱要素があるものの、それがメインというわけではない。陵辱は、バッドエンディングとして描かれるのみだ。本筋はあくまでオカルトサスペンスであり、主人公とヒロインは自然恋愛によって結ばれる。2人は魔女にまつわる噂の真相に近づく過程で恋仲になり、危機的な状況を打破していく。

そうした展開をメインに据えてしまったことが、本作のシナリオ構成上の致命的欠陥だ。設定自体は陵辱物との親和性が高いのに、あえて処女独占の、純愛寄りのイチャついたストーリー展開を主とした結果、様々な部分で無理が生じている。

例えば、学園生活。設定上は、この学園の規律は厳しく、外部との接触が絶たれており、能力別のクラスで待遇が異なる、ということになっている。しかし、これらの設定は、実際のストーリーにはうまく反映されていない。

主人公とヒロインは事あるごとに規則を破り、互いの部屋を行き来し、セックスする。何か差し迫った問題を解決する時だけでなく、彼らは日常的に規則を破っている。学園関係者も度々それを目にしているが、注意はしても罰則を与えることには消極的だ。実際のストーリーではこのように描かれているため、学園の厳しい規律という設定にはまるでリアリティを感じない。
また、クラスで待遇が異なるといっても、それが具体的にどう異なるかということは十分に伝わってこない。AクラスとBクラスの違いを描くエピソードが不足しているせいだ。

もし本作が陵辱メインの作品であったなら、主人公とヒロインの密会は程よい頃合いに発覚し、めでたくCクラス送りとなり、そこに監禁されて陵辱の限りを尽くされたことだろう。クラス別の待遇の違いは、下位クラスに対する差別意識を交えて描くことができたし、何なら上位クラスの特典として陵辱ショーに参加させてもよかった。陵辱物としてならば、本作の設定はいくらでも活かしようがあるのだ。

しかし、処女独占の和姦純愛縛りだと、そうもいかない。いったん陵辱されてしまったヒロインを主人公が助けるという筋書きなら比較的楽だが、あくまで主人公としかセックスしないという縛りがあると、プロットの制限はかなり厳しくなる。そして実際に、制作者はその縛りがあるなかで良質なプロットを作り上げることはできなかった。

注・バレ)杏理と和子は処女ではない。メインヒロインは全員処女であり、独占できる。ただし、バッドエンディングでは他の男に陵辱される。

2. 違和感のある純愛展開

純愛的なストーリー展開自体にも、相当な違和感を覚える。

本作は、基本的に16日目までが共通ルートで、16日以降から個別ルートに分岐する。共通ルートは、攻略対象となるメインヒロインと会って好感度を稼ぐのが主で、それ以外のヒロインとの交流イベントはほぼない。学園の謎を解き明かすストーリーであるはずなのに、主人公と特定のヒロイン、そしてその狭い周囲だけで話が進んでいく。
また、個別のヒロインとのデイリーイベントは、十分な尺を確保できていない。作業系SLGの日常イベント並に内容が薄い場合もある。こんなもので、個々のヒロインの魅力を十分に引き出せているとは言えない。

退屈な話を読み進めていくと、個別ルートに入ったあたりで、主人公とヒロインが恋仲になる。ヒロインはそれまでの流れで”なぜか”主人公に惚れてしまい、”なぜか”自分から積極的に処女を捧げてくる。一部のヒロインは、恋仲になる以前から、口淫などをしてあげたことすらある。

もし本作がライトな和姦物か痴女物であれば、何も言うことはない。しかし、シリアスな純愛を描くのであれば、この手のエロシーンへの導入は馬鹿げているように思える。

3. まずは鏡花ルートから

鏡花ルートは、必ず最初にプレイしておくべきルートだ。何故なら、鏡花ルートでは本作のコアな部分の真相が多く明かされるからだ。他のルートは、鏡花ルートの内容を知っていないと理解しがたい場合がある。

4. エロについて

本作には、美麗な一枚絵が150枚(エロは133枚)も収録されている。これは、通常のフルプライスの抜きゲーと比べて1.5倍以上の枚数だ。エロシーン1本あたり2枚のCGが割り当てられていることが多い。ただし、差分の変化はあまり大きくない。汁や表情、ペニスの抜き差しの差分が主である。

M&Mさんの描くヒロインは、全員、表情が艷やかで美しい。特に、口淫シーン――やや下目遣いでうっとりと、勃起したペニスを眺める少女の表情がたまらない(個人的に、ドリス、アリス、いすかのフェラ顔がベスト)。胸の貌や大きさ、乳輪の大きさが一人一人違うというこだわりも良い。とても柔らかそうに見えるが、瑞々しい張りも同時に感じさせる作画には感心する。

エロシーンは、バッドエンディング以外はノーマルな和姦が多い。
青姦(和姦)があるのは、アリス、いすか、智美、杏理。
イラマチオ(和姦)があるのは、鏡花、いすか。
アナルセックス(和姦)があるのは、智美、杏理、和子。
パイズリ(和姦)があるのは、鏡花、智美、杏理、和子、菜奈+智美(3P)
妊娠ボテ腹セックス(和姦。EXTRAのみ)があるのは、しらせ、鏡花、菜奈、ドリス。
EXTRAの3Pは、杏理と和子が不参加。

バッドエンディングは、主に輪姦シーンだ。和姦中心だったそれまでとは違い、完全な強姦になる。なかでも、いすかルートのバッドエンディングは力が入れられており、特に寝取られ好きにはオススメしたい内容だ。逆に、耐性がない人にとっては非常に胸が悪くなる展開だから、注意してほしい。

シナリオには複数のライターが関わっていることもあって、エロシーンを描くテキストの質には差がある。概ね共通しているのは、主人公を含む男達がやや早漏だということ。実用的なエロシーンも勿論あるが、行為を淡々と地の文で実況し、テキトーな喘ぎ声くらいしか台詞がないようなエロシーンもある。酷い場合だと、大切なひとが目の前で犯されていても、感情の起伏があまり感じられないということもある。

声優さんの演技は、良好。脇役の男性キャラクターもボイスつき、というのが地味に嬉しい。男性ボイスは、寝取られ展開で良い味を出している。

5. コメント

シナリオさえもう少しまともなら、良作になり得た。しかし実際は、ご都合主義まみれで、結末さえ感動的に仕立てればプレイヤーは納得するとでも思っているかのような、安直な代物だった。こんなシナリオに不可より上の評価はあり得ない。グラフィックと音楽・声優は良いだけに、残念なことだ。

  • 総合評価 135/200点
  • シナリオ 15/60点
  • グラフィック 75/80点
  • 音声 35/40点
  • システム 10/20点

作品情報

CGと声優の詳細
タイトル 聖エステラ学院の七人の魔女
ブランド Astronauts
発売日 2013年3月29日
ダウンロード販売 DLsite DMM
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