鋼鉄の魔女アンネローゼ

鋼鉄の魔女アンネローゼ

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総評 125/200(可)

制作側が言うには、対魔忍シリーズの世界を継承したらしい作品。だが、対魔忍シリーズの殆どをプレイした私からみて、現時点では世界の強い繋がりは感じられない。内容的には、「鋼鉄の魔女アンネローゼ」=(「対魔忍シリーズ」+「BLACK LAGOON」)÷2+αといったところ。対魔忍シリーズは未プレイでも全然構わない。

作品全体に対する印象としては、「LiLiTHがこれまで制作してきた作品群から人気が出た要素を可能な限り抽出し、再構築したらこうなった」という感じ。極めて迎合主義的な内容で、制作者のこだわりのようなものは少しも感得できない。BLACK LiLiTHは飽くまで陵辱系ブランドであるはずが、何故か和姦に阿っているあたり、「旧来ファンの期待を裏切った」として非難されても仕方ない内容であった。

こんなブランドカラーを逸脱した作品を買わされて、私にも不満に思うところが無いわけではない。実際、何の脈絡もない和姦シーンや主人公の豹変ぶりには、だいぶイライラさせられたものだ。しかしそうであっても、一部のキャラクターやエロシーンそれ自体には少なからぬ魅力を感じてしまったことについては、やや悔しいが認めざるを得ない。

さすがに最近流行の設定についてはだいぶ研究されているようで、本作に対する私の印象は、完全に「駄作だ」と切って捨てるほど悪くはない。徹底した陵辱系作品が好きな方にはとても薦められないが、逆にそうでない方ならそこそこ楽しめる作品なのではないかと思う。

シナリオ 20/60点

本作は、主人公以外のキャラクターづけがよく出来た作品であった。魔女に太刀、悪魔っ娘にメイド、褐色に淫乱サド、チャイナに刃物と、属性の組合せはとてもキャッチーだ。物語の序盤から中盤にかけては、登場人物たちの掛け合いが、彼らの個性を反映した形で上手く描かれていた。これで最後は陵辱に徹していたなら、とても良いお膳立てになっていたことだろうと思う。

本作のシナリオが失敗している原因の大部分は、主人公のキャラクター性にある。主人公は、魔女アンネローゼの下僕にして不死者の陸郎。彼は昔流行った漫画『3×3EYES』の藤井八雲の劣化クローンみたいなキャラクターで、アンネが死ぬまで死ねない身体を持っている。

この男はアンネローゼに好意を持っていて、アンネも満更ではないという設定だ。この設定をエロゲー的に活かすなら、プロットは、陸郎とアンネが結ばれる恋愛展開か、あるいはアンネを眼前で陵辱されてしまう寝取られ展開の2種類に定まることになる。

後者はともかく、前者は陵辱作品としては相応しくない展開だ。強固な完全陵辱派にとっては、論外だろう。しかも陸郎は、まるでハーレム和姦物の主人公のように、アンネ以外との和姦にもありつく。そしてあろうことか、アンネ以外の女にも少なからず好意を抱くので、好意の対象に一貫性がない。そのため、最終的にトゥルーエンドに行き着いても、何だか腑に落ちないものがある。

一方、後者の展開については、その出来は「無残」の一言だ。目の前でアンネが犯されても、テキストには肝心の主人公の葛藤がほとんど描かれていない。それはアンネが陵辱される際、彼はいったん殺される等して意識がなくなっているからでもあるのだが、しかしそれなら、彼の存在意義はいったいどこにあるというのだろう? 少なくとも陵辱物としては、彼は無意味な存在どころか、逆に陵辱展開を阻害する邪魔者でしかないように思われる。

エロについては、和姦:陵辱の比率は7:12程度となっている。和姦は、取ってつけたように開始されることが多く、陸郎と女の立場の逆転が不自然すぎて、私としては興醒めだった。また、陵辱については、本人の同意は一応ある場合が多い。LiLiTHらしく、人気のありそうな陵辱を多種類詰め合わせた感じだ。どちらかといえば拘束・精飲フェチに喜ばれそうなエロシーンが多く、大量に精液を飲まされるシーンが3種類もある。こちらは、私も満足のいく内容だった。

グラフィック 65/80点

基本CG枚数は、45枚(非エロ3枚含む)。

回想はすべてエロシーンで、19本。その内訳は、アンネローゼ(12)、メイフォン(1)、ミチコ(2)、美樹(1)、アイシャ(3)となっている。複数のヒロインが登場するエロシーンも一応あるが、私はそれを複数プレイとはみなしていない(『エッチ内容について』の項目では分けているので、そちらを参照)。

縦長表示

商品説明によれば、本作は、「高解像度1024×768のゲーム画面内で、CGを従来の横長CG(横800×縦600)と縦長CG(横600×縦768)の2パターン表示」できることをウリにしているようだ。この恩恵としては、「スクロールさせない縦長CGの表示で、これまでにない新鮮な構図がイベントシーンを彩る!」ことをあげている。

しかしこの仕様、私から言わせれば、最低のゴミ仕様だ。この仕様では、ウィンドウモード時の画像サイズは、数字の上ではいつもと大差ないにしても、黒枠が一枚絵を囲っているせいで、視覚的にはいつもより小さく見える。

また、フルスクリーンモード時においては、一枚絵をディスプレイサイズに合わせてストレッチすることができない。縦横比を維持するために、ウィンドウモード時と同じく、画面の余った部分は黒枠で囲まれる。これでは、フルスクリーンモードでは、以前よりも迫力のないサイズで一枚絵を拝まされることになってしまう。

機械に犯されるアンネローゼ

カガミ原画の一枚絵は、相変わらずハイクオリティだ。ギャラリーでCGのみ鑑賞するぶんには、非常にエロくて唆られるものがある。

しかし和姦系の絵については、いまいち宜しくない。さすがに和姦であそこまでアヘられても白々しくて、逆に興醒めさせられる(ただまあ、これはテキストのせいでもあるのだが)。

モザイク修正は、サンプル画像と同程度。肛門・腸内無修正。

音楽・声優 30/40点

音楽・声優ともに不満なし。今回から何故かEDソングが挿入されるようになった。しかしそんなところに予算を割けるなら、もっとBGMと効果音の充実をはかるべきだと思うのだが……。

アンネローゼ 新世有希乃 ミチコ 大花どん
李美鳳 緒田マリ 音無美樹 青葉りんご
有賀桃 アイシャ    

システム 10/20点

少し見た目が変わっただけの、いつものシステム。良くなったのは、キャラクターボイスごとのボリューム調整項目がページを股がなくなったこと。逆にダメなのは、一部の選択肢でセーブその他の操作が不可となること、エンディングのスタッフロールが飛ばせないことだ。

エッチ内容について

エロシーンの詳細

作品情報

タイトル 鋼鉄の魔女アンネローゼ
ブランド Lilith
発売日 2010年4月23日
ダウンロード販売 DLsite DMM
パッケージ通販 Amazon 駿河屋