屍メイドちゃんと鬼畜なご主人様

屍メイドちゃんと鬼畜なご主人様

攻略はこちら

あらすじ

物語の舞台となるのは、天を衝くような巨塔の付近にある怪しげな館。この館の住人には、人間らしい人間はいない。”メイドちゃん”は継ぎ接ぎの屍人形、ジャマーは普段彼女の下半身に寄生する変化自在の魔道具、”ご主人様”は鬼畜で少しも拷問を躊躇わない冷血漢である。

館には、招かれざる客がよく訪れる。彼らの多くは館の調査やら何やらの名目で侵入してくるが、”メイドちゃん”はその度に彼らを追い払っている。もしも彼女が対応に失敗した場合、”ご主人様”のきついお仕置きが待っているし、ひょっとすると愛想をつかされて捨てられるかもしれない。だから、優しい”メイドちゃん”は彼らの身を案じつつも、実力行使も辞さない覚悟でいるのだ。

某国のお姫様 アミーラ姫も、招かれざる客の一人である。彼女は館の調査目的で訪れたが、”メイドちゃん”に発見されてしまう。自信家の彼女は”メイドちゃん”の警告を無視して襲いかかるが……。

総評 90/100(秀)

ゴス系作品。概要は、あらすじに書いたとおり。モザイクがかかっているとはいえ、グロテスクな描写があるから、苦手な方は注意してほしい。

本作はDLdouの定義上は同人だが、クリエイター全員がプロで、しかも実績のあるベテランという反則的な作品である。これで面白くないわけがないだろう。コストパフォーマンスも良好で、何だか憎たらしく思える程の出来の良さだ。素晴らしい!

シナリオ 25/30点

(1)本作は、典型的なゴス・サブカルチャーの世界観をモチーフとする。つまり、生よりも死を感じさせる退廃的な雰囲気に満ちており、狂気と耽美とグロテスクが描かれ、建築や衣装等はゴシックを基本とする。アダルトゲーム的には「主人とメイド」「拷問」あたりがキーワードだ。

エンディングを見る限り、本作は続編物の最初のエピソードであるようだ。完結することを前提にいえば、冒頭にあたる内容である。本作単体では、基本的な世界観の紹介やメインキャラの顔見せ程度の内容しか描かれていないことに注意してほしい。

(2)本作の魅力は、メインキャラたちのズレた価値観からくる日常の面白さだ。キャッチコピーには”ほのぼの”と謳われているが、これは間違っていない。ゴスは異端であることを主とするが、異端には異端なりの”ほのぼの”とした日常があるのだ。

例えば、”メイドちゃん”――屍人形である彼女の身体は、死者の肉体を継ぎ接ぎすることで維持されている。それゆえにか、彼女は死者を悼む気持ちを持ってはいる。しかし不死者であるがゆえに、人間ほど死者の尊厳に頓着しない。だから館の傍で死体に接するときも、ちゃんとお祈りした後は、

「いいなぁ。このおっぱい欲しいなぁ」

などといって、自分の新しいパーツになるかもしれない死体を、嬉しそうに眺めるのである。

一方、同じ館に住まう鬼畜な”ご主人様”は、少女を拷問にかけることを躊躇わない。いつも失敗ばかりする”メイドちゃん”に対し、”ご主人様”は「お仕置き」という名の拷問で報いる。エロシーンでは言う程えげつなくは描かれないが、”メイドちゃん”曰く、「魔蟲と呼ばれる小さな生物の徘徊する部屋に何十日も監禁され、体の半分以上を喰われ」たこともあるそうだ。

事実ならば、身の毛がよだつような話である。しかしこれもまた、彼らの”ほのぼの”とした日常の一幕なのだ……と言えなくもない。

(3)主要登場人物中唯一の人間であるアミーラ姫は、気の毒なことに拷問要員である。ちなみに、ここでいう拷問とは、過激だけれど苦痛以上の快楽を感じる”なんちゃって拷問”ではない。死ぬよりもつらい、苦痛しか感じられない拷問である。

快楽で責められる場合を除き、アミーラ姫は容赦なく拷問される。国に帰っても輪姦祭の生贄として捧げられ、死ぬまで輪姦され続ける運命にある。本当に気の毒で仕方ないが、陵辱物としては文句のない徹底ぶりだと思う。それを受け入れられるかどうかは、個人の嗜好の問題だ。

(4)エロについては、触手等の異種姦が多い。テキストは読みやすく、個々のエロシーンの尺も十分にある。申し分のない出来だと思う。

(5)本作に対し私が唯一不満に思うのは、プロットが1話完結型の連載漫画の第1話のように作られていることだ。メインキャラの描写に重きが置かれている一方、アミーラ姫についてはあまり掘り下げられず、単なるヤラレ役として描かれている。

アミーラ姫は、ヤラレ役にしてはちょっと個性が強すぎた。3種類のマルチエンディングにしたり、クリア後にミニゲームをつける余裕があるなら、もう少し彼女についてのエピソードが欲しいところだ。

グラフィック 30/30点

基本CG枚数は、18枚(※5/26訂正 15枚 表記ミスです、ごめんなさい)。それに、ミニゲームで獲得出来るラフ絵数枚(3枠)が加わる。価格からすると、相場以上の枚数だ。

シーン鑑賞は12本、そのうち9本がエロシーンである。その内訳は、メイドちゃん(5)、アミーラ姫(3)、メイドちゃん+アミーラ姫(1)となっている。ただし、メイドちゃん+アミーラ姫は、一枚のCG上に二人ともが描かれているわけではない。CG上は個別であるから、注意してほしい。

作画の出来は、立ち絵も背景も一枚絵も全体的には良好。人体は特に下半身部分が崩れているが、同人なら許容範囲。毒々しい彩色と、グロテスクに描き込まれた触手がかなりキている。この絵は世界観にマッチしている――というより、設定からして危うい世界観を、さらに狂気で塗り固めるような絵だと思う。

エロ絵1枚あたりの差分はとても多く、ほとんどのエロ絵には10枚以上の差分がある。一番多いものだと、36枚もある。差分変化もけっこう大きいので、鑑賞していて飽きない。また、興醒めなことになりがちなバトルシーンにおいても、決して多くはないバトル絵を上手く使って、ダレないように演出している。

モザイク修正については、同人なのにEOCS審査のようなモザイクで、少しがっかり。肛門までちゃっかり修正されている。グロ描写も、例えば人体の切断面などは修正されている。

音楽・声優 20/20点

音楽・声優ともに不満なし。ちなみに、シーン鑑賞から声優(春日アンさん、安堂りゅうさん)のフリートークが聞ける。

春日アン メイドちゃん 安堂りゅう アミーラ姫

システム 15/20点

システムはとても快適。クイックセーブはないが、メニューはキーボードでショートカットできる。スキップは速い。あとは、テキストウィンドウを透過できれば、と思う。

3種類のミニゲームは、どれも定番のテーブルゲーム(TG)をルール改変したものなので、面白いといえば面白い。だが、こういう定番系TGはフリーソフトでも出回っているので、有料ソフトのおまけ程度で遊ぶ意義はあまりない(※それを専門とするなら別だが)。

また、TGに興味がないと、CG回収の障害にしかならない。私の場合、テーブルゲームそのものは好きだが、ディスプレイ上で麻雀牌を見るのは目が疲れるので、正直あまりやりたくない。

エッチ内容について

エロシーンの詳細

作品情報

タイトル 屍メイドちゃんと鬼畜なご主人様
ブランド ものくろめたる猫
発売日 2010年5月19日
ダウンロード販売 DLsite DMM