※本作に攻略記事は不要なので、書いていません(理由は「1. シナリオの構造」参照)。
概要と評価 90/100(秀)
本作のあらすじ
神尾秋紘は、熟母(夏子)を大切に思っている。しかし、秋紘が心底嫌っている不良同級生(一哉)と、夏子は関係を持ってしまう。
感想の要旨
非典型的な寝取られ表現が秀逸。エロシーンはかなり人を選ぶと思うが、私としてはOK。寝取られと下品なエロが好きなら、とてもおすすめ。
エロシーンの属性
とにかく下品なエロに特化。エロ芸、腋毛、ひょっとこ口、アヘ顔、下品な体などにピンと来るなら、相性は良いかも。露出系もわりと充実している。
目次
- シナリオの構造
- 寝取られのポイント
- エロシーン
- 総評
1. シナリオの構造
ストーリーは基本的に、息子と熟母、両方の視点で進行する。はじめに息子視点があり、次に熟母視点で描かれるという典型パターンだ。
ルートは2通りに分岐するが、(分岐に関わる)選択肢は1箇所だけ。分岐点をむかえるまでは、シーン単位で好きな場面を観直すことができる。ただし、いったんルートが分岐すると、もう過去には戻れない(ことになっている)。
2. 寝取られのポイント
分岐点までの息子(秋紘)視点は、典型的ではあるが、よく出来ている。熟母に面と向かって「大切な人」といえるほどの強い愛情、それとは対照的な、一哉に対する嫌悪感と恐れがしっかり表現されている。また、秋紘がかつて慕っていた娘と一哉のエピソードによって、秋紘がいかにヘタレで、行動力に欠けるかということも浮き彫りにされている。これから秋紘が、最も嫌う男に、愛する熟母を奪われる準備は万全、というわけだ。
熟母(夏子)視点では、夏子が一哉に寝取られていく様子が、秋紘の想像や不安の現れではない、エロシーンという具体的な場面で描かれる。夏子は、夫を亡くして以来の禁欲生活で、よほど肉体を持て余していたのか、ストーリーのかなり早い段階で肉欲に堕ちてしまう。しかし、息子に対する罪悪感だけは、ずるずると尾を引いていく。
本作の寝取られ表現においては、肉欲に堕ちる過程は重要視されていない。肉欲に堕ちた結果、息子を裏切っているという熟母の罪悪感と、寝取られたからといって何もできない息子の無力感に、焦点が当てられている。
典型的な寝取られのストーリー展開では、寝取られた事実の露呈は、エンディングの一歩手前まで来たことを意味する。しかし、本作の場合、寝取られの事実が露呈してからが本番なのだ。息子が寝取られの事実をはっきり認識した時点ではまだ、総CG枚数の半分以下しか回収できていない。
熟母が一哉と関係を重ねたことで、息子への罪悪感はどう変わっていったのか。息子は熟母が寝取られたことを知って、どのような心境へと達したのか。こうしたことを描くことに、本作のシナリオは重点を置いているようだ。
息子の立場でその状況を考えると……これはきつい。今まで自分に注がれてきた愛情のすべてが否定されたような気分だ。一方のエンディングの最後で、熟母が息子に投げた言葉が、胸に突き刺さる。何とも素晴らしく、ひどい後味の悪さであった。
3. エロシーン
本作のエロシーンは、お下劣な表現をまったく憚らない。
絶頂時の表情は、アヘ顔ないし蕩け顔。口淫は、ディープスロートに、ひょっとこ口。胸がデカけりゃ、乳輪もデカく、色はやや黒味のあるピンク。がに股の股間には毛がぼうぼう、ときには腋毛も生やす。ルートによっては、体のあちこちに刺青も彫るという始末だ。
ルート分岐前は、主に一哉と室内セックス。分岐後は、一哉以外の男達にも姦されるか、あるいは露出、AV撮影などにも嵌っていく。ただし、どのシーンでも主導権を握っているのは一哉なので、大勢の男達に輪姦されるような絵面は期待しないほうがいい。
本作のエロシーンで人を選ぶのは、絵面やプレイだけではない。声優さんの熱演ぶりも、かなり人を選ぶ。サークルカラーと商品画像などから、馬鹿っぽいアヘ系演技になるのは当然想定されることだが、問題はその”程度”だ。
熟母の激しい喘ぎっぷりは、キ○ガイとしか言い表しようのないものだ。これまで聴いたどのアヘ演技よりも下品で、しかもイカれているので、はじめに聴いたときは、これで実用できるのか少し不安なくらいだった。しかし、聞き慣れた今となっては、これはこれでアリなのではないかと思う。
4. 総評
私は、以下2つの点が改善されると、本作はさらに良くなると思う。
(1)熟母が肉欲に堕ちる過程
(2)相場よりも少ない一枚絵の量
しかし、これら2点は、本作の価格帯では妥協すべきなのかもしれない。
本作の寝取られ表現の良いところを生かしつつ、(1)を改善するとしたら、どうしてもシナリオを今よりずっと長くする必要が出てくる。(2)については、確かに一枚絵は2,500円(税別)で19枚しかないけれども、一枚一枚のクオリティが同人としてはとても高いし、また、差分の変化が大きく、エロシーンではかなりダイナミックな印象を受けた。枚数という一つの客観的な基準を離れてみると、私は、本作のグラフィックには非常に満足している。
そうしたことも踏まえていうと、本作は非常に出来の良い作品であるがゆえに、もっと上の価格帯で、さらに内容が充実した作品として観てみたいわけである。そういう欲を抱かせるほどに、本作は素晴らしく、突き抜けた作品だった。
- 総合評価 90/100点
- シナリオ 25/30点
- グラフィック 30/30点
- 音声 20/20点
- システム 15/20点
作品情報
タイトル | 寝取られ熟母夏子(41) ~若い男との変態セックスにハマッた本当はドスケベだったお母さん~ |
ブランド | ピンポイント / キングピン |
発売日 | 2012年11月30日 |
ダウンロード販売 | DLsite FANZA |