英雄*戦姫
(※)総評は、記事の最後に載せています。
(3/12)後で読み返してみて、一部誤解を招く内容を修正しました。
(3/15)公式に属性の相性が公開されたので、相性表を補完しました(不明だった相性の補完、属性の並びかえ)。
戦闘システム全般
3×6マスの戦場に配置した自軍ユニットを動かし、敵軍を殲滅する戦術SLG。
戦闘にはターン制限があり、体験版の場合は50ターンの制限がある。1ターンは両軍の個別ユニットの行動1回を意味するため、なかなかシビアな制限となっている。ターン制限を超過した場合、自軍の敗北となる。
戦闘システムは、直感的に分かりやすい仕様だ。それでいて、地形効果や属性、ブレイブシステム等により、掘り下げれば複雑なゲーム性がある。体験版の1~2戦目はゴリ押しで勝てるものの、3戦目は少しだけ頭を使わないと負けるかもしれない(まあガラハドかアーサーを入れておけば、余裕で勝てるのだが)。
体験版の印象では、難しくしようと思えば、いくらでも難しくできそう。ライト層とコア層のどちらにも配慮し、製品版では難易度の調整が出来れば素晴らしいことだ。
属性
[体験版で分かったこと]
・各キャラクターは、体験版ではそれぞれ1つの属性を持つ。
・属性は、体験版では9種類ある。
・各属性は、赤・緑・青・紫のカテゴリーに分類される。
・弱点属性による攻撃は、ダメージ量が大幅に増加する。
・剣と銃のように、相互に弱点となる属性もある。
・属性の関係は、下表のとおり。「○」は弱点、「-」は通常、「?」は不明。
(3/15 不明だった相性の補完、属性の並びかえ)
属性 | 闘 | 戦 | 剣 | 槍 | 投 | 銃 | 砲 | 弓 | 術 |
闘 | – | ○ | – | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
戦 | – | – | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
剣 | ○ | – | – | – | – | ○ | ○ | ○ | ○ |
槍 | – | – | – | – | – | ○ | ○ | ○ | ○ |
投 | ○ | ○ | – | – | – | – | – | – | ○ |
銃 | ○ | ○ | ○ | – | – | – | – | – | ○ |
砲 | – | – | – | ○ | ○ | – | – | – | ○ |
弓 | – | – | – | – | – | – | – | – | ○ |
術 | – | – | – | – | – | – | – | – | – |
・戦は、全ての属性に対して相性的には優位である(不明な相性を除く)。
・術は、術以外の全属性を弱点に持ち、どの属性に対しても相性的には優位でない。
・銃は、剣・戦・闘に対し互いに弱点となる。
[解説]
相性については、体験版では戦属性が一番優遇されており、術属性が一番不遇である。
しかし、戦属性は攻撃の選択範囲が最も狭く、術属性は弓属性並みに攻撃の選択範囲が広い。術と弓属性の通常攻撃の選択範囲は同じだが、術属性の攻撃スキルは効果範囲が広く、弓属性の攻撃スキルは射程が長い傾向。キャラによっては、有用な補助スキルを持っている。
槍は、攻撃の選択範囲が広く、青・紫に対して強い。が、赤には弱いので、前衛で戦うとあっさり死ぬこともある。
銃や砲属性のキャラは、とても癖が強い。動かし方次第でヒーローにも要らない子にもなる。
剣属性のキャラは全般的に優れており、勇者ポジションだ。体験版でいうと、剣属性は大体強キャラである。体験版の3戦目では、ガラハドのアイスソード、アーサーのエクスカリバーが壊れ性能(初心者救済?)。
闘属性は、素速さに秀でているようだ。
ブレイブ
[体験版で分かったこと]
・ブレイブを消費することで、スキルを使用できる。
・強力なスキルほど、ブレイブポイント?を多く消費する。
・敵ユニットの弱点属性で攻撃をした場合、敵軍のゲージが増加する。
・敵ユニットの弱点属性以外で攻撃をした場合、自軍のゲージが増加する。
・ゲージの増加量は、発生したダメージ量に比例する。
・ターン終了時、両軍のゲージが増加する。
[解説]
戦闘では、常に弱点属性を狙えばいいというものではない。敵ユニットの弱点属性で攻撃をした場合、ダメージ量に比例して敵軍のゲージ”だけ”が増加する。そうすると、次以降のターンで強力なスキルを発動され、戦術的に不利な状況に追い込まれることにもなりかねない。
それ故、敵軍に対し相性的に優位な属性だけで自軍を編成すれば、戦術的にも優位になるとは限らない。
例えば、術属性は術以外の全属性が弱点となるかわりに、術以外のどの属性から攻撃されてもゲージを増加させられる。また、術属性はどの属性にとっても弱点とならないため、攻撃すれば一方的にゲージを貯められる。さらに、術属性のスキルには、攻めても守っても優秀なものが多い。つまり、術属性は相性的に不利なかわりに、ブレイブ関係では優遇された属性であるため、全体の戦況に多大な影響を及ぼす。
総評
ゲーム自体はとても楽しめた。戦闘のテンポが速く、程良く頭を使わされる。
戦闘が苦手に思うなら、一部の強キャラを積極的に使えばどうにかなる。逆にハードな戦闘を楽しみたいなら、普通以下のキャラで頑張ってみればいい。凝り性なら、単に戦闘に勝利するだけでなく、全員の生き残りや最速でのクリアを目指すといった楽しみ方もあるだろう。単純ながら奥深いゲームに発展し得る。
しかし、ユーザビリティの面では不都合がある。それは以下に列挙するとおりだ。
(1)本作では自軍や敵軍の情報を詳しく調べることがとても重要だが、この操作がかなりやりづらい。左下のコマンドからいちいち「情報を見る」を選んでから、見たいユニットをクリックし、情報を閲覧しなければならない。戦場のユニットを直接クリックしての情報閲覧が可能となるショートカットを用意すべき。
(2)情報閲覧で攻撃の選択範囲は戦場に表示されるが、効果範囲は表示されない。技名をクリックし、実際に戦場のユニットをクリックして、効果範囲を確認できるようにすべき。
(3)戦闘準備フェイズにおいて、ユニットを配置してからでないと、自軍ユニットの技の詳細を閲覧できない。リストから詳細を見れるようにすべき。
特に(1)は、パッチでもいいから製品版では必ず改善してほしい。
最後にもう一つ言っておくと、マルコ・ポーロちゃんが弱すぎるのを改善してほしい(切実)。それに比べて、アーサーとガラハドがちょっとおかしいくらい強いです……。