概要と評価 85/100(優)
本作のあらすじ
便所で待機している売春少女たちに金を握らせ、セックスする。
感想の要旨
買春の臨場感のある作品。単なる客と売春婦以上、でも一線を引いた関係を楽しめる。オススメ。
エロシーンの属性
場所は便所に特化。売春プレイは、フェラやセックス。肉便器とのプレイがややハードで、アナルプレイやスパンキング、便器拘束、精液&尿ぶっかけを含む。
目次
- アバンチュールの臨場感
- 売春少女と肉便器
- コメント
1. アバンチュールの臨場感
ヒロインは3人。千円台の同人ゲームとしては、多すぎるヒロイン数だ。凡庸な作品であれば、必ずや破綻をきたすだろう。
だが、本作は違った。このヒロイン数でも、話はきっちりとまとまっている。彼女たちとの買春生活をもっと楽しんでいたかった、と思うのは、本作の内容が不十分だからではない。ヒロインの個性が十分に引き出せているからこそ、もっと楽しんでいたい、と願わずにはいられないのである。
ヒロインの差別化は明確だ。彼女たちの性格、外見、性癖――どれも異なる。琴葉や良衣が売春する動機も、”恐らくは”違う。
ここで”恐らくは”と言ったのは、彼女たちに関する全てが本編で明らかになるわけではないからだ。主人公とヒロインの関係は、かなりわり切ったものだ。普通の作品なら、主人公は彼女たちの内情にまで踏み込み、お節介を焼いたあげくにハッピーエンドを迎えるだろう。しかし、本作の場合はそうはならない。
彼らの関係は、あくまでセックスと金で結びついている。ヒロインは快楽を貪る間も、何人かの諭吉や英世を握り締めている。主人公とヒロインは、互いをとても気に入っているようだ。だが、それはまったく代わりのきかない関係ではない。
彼らは、互いの事情をあまり深くは追求しない。単なる客と売春婦以上の関係になれたとしても、依然としていつでも切れる関係でもある、という分別を弁えている。
そういう前提があるから、本作ではヒロイン個別の事情を本編中で掘り下げる必要がない。それ故、ヒロインが多くても破綻なくまとめることができたのだろう。
むしろ掘り下げないことで、買春物としての臨場感は増している。よく知らない少女との火遊びこそが、本作の買春なのだ。必要以上に炎上して、こちらが焼け死ぬような事態に陥ってはいけない。
2. 売春少女と肉便器
3人いるヒロインのうち、売春少女は2人だ。
ひとりは一見清純そうな黒髪の、琴葉。”自称”ファザコン。主人公を”おじ様”と呼び、最も売春にわり切った態度をみせる。もうひとりは、良衣。日焼け肌のスポーティな娘で、言葉遣いの悪いホームレス少女だ。彼女は、最も深く主人公と関わることになる。
じゃあ売春をしない残りの娘は何なのかというと、それは肉便器だ。便器の名は、チコという。『風の谷のナウシカ』で、よく食べられていたアレと同じ名称だ。
主人公がチコを調教して肉便器に仕立てた、という邪推は間違っている。彼女は、主人公と出会う前から肉便器だった。自分を自分で縛って放置し、ペニスをねだる卑しい器具だ。
肉便器を利用するのに、お代は要らない。他の売春少女では出来ないことも、肉便器でなら出来る。琴葉や良衣の末路をこれに重ねてみると、ひどく厭らしい思いがこみ上げてくるようだ。
3. コメント
「便所で少女が春を売る」という突飛なコンセプト、ヒロインが3人、そして和姦という、どうみても破綻しそうな素材をよく活かせたものだ。傍から見るとすごく地雷っぽい作品なので、踏むのを躊躇するかもしれない。しかし、この汚らしい公衆便所の内からは、少女の匂いが微かに漂ってきている。鼻をきかせて、踏み出してみるのだ。
- 総合評価 85/100点
- シナリオ 25/30点
- グラフィック 25/30点
- 音声 20/20点
- システム 15/20点
作品情報
タイトル | トイレの神様、募集中 |
ブランド | 劇團近未来 |
発売日 | 2014年03月14日 |
ダウンロード販売 | DLsite FANZA |