ストーリー概要
主人公は、両親からもらった一戸建て住宅で、一人暮らしをしていた。彼は事務のパートで生活費を稼いでおり、仕事のとき以外は家に引きこもりがちだった。趣味はアニメやネットなどのヲタク趣味で、ロリコンの性癖もあった。
そんな主人公のもとに、妹の娘たち――姪の姉妹が引っ越してきた。姪たちは、通学の都合上、3年間を主人公宅で過ごすことになるが……。
総評 165/200(優)
姪姉妹との近親相姦もの。その他属性は、処女+独占+孕ませ+SとM。本作品は、事実上、RUNEの『娘姉妹』との姉妹作品になる。が、続編ではないので、こちらからプレイしても構わない。
『姪少女』の出来は、『娘姉妹』を総合的に上回っていると思う。が、だからといって前作を好きなユーザーが、本作品も好きになれるかといえば、断言しがたいところである。
というのは、後述するように、『姪少女』は『娘姉妹』よりもずっと変態的で、危ない内容に仕上がっているからだ。『娘姉妹』の危うさがガソリンくらいだとすると、『姪少女』はニトロ並みに危ない。こういう”危険物”の取り扱いに慣れている方々には本作品を薦められるが、それ以外の方々には回避を推奨する。
シナリオ 45/60点
シナリオは、序盤~中盤にかけて『娘姉妹』とほぼ同じ構成になっている(※ 引っ越してくるのが、主人公ではなく姪たちになっているだけ)。キャラクターの性格付けも、ベースとなっているのは前作キャラである。
しかし、ほぼ同じ構成とキャラクター設定とはいえ、その表現は進化している。日常シーンに厚みができ、変態的なお笑いや萌え要素が強化された。
前作では、姉妹のどちらか一方を攻略しているときは、片方が空気化していたが、本作品では個別ルートであっても、どちらの存在感も消えたりはしない。仲の良い姉妹が互いを意識しており、『姉妹』という設定が日常のなかでもちゃんと生きている。
エロについて
序盤~中盤のエロは、『娘姉妹』と被っていることが多い。だが、エロテキストは前作よりも生々しくなっているし、初潮のときのシーンなどは前作より変態度が増している。
『娘姉妹』では娘が孕んだ後の展開が短かったが、『姪少女』ではそれがボリュームアップしている。ただ単に孕むだけでなく出産までいくので、陣痛やら破水やらといったマニアックなシーンもある。また、妊娠・出産以外にも、おむつプレイといった一部のロリータファンが歓喜しそうなエロシーンも追加されている。
SM責めについては、『娘姉妹』よりもS属性が弱まり、代わりにM属性が強化されている。前作は飽くまでエッチの内容がMプレイだというのに過ぎなかったのに対し、『姪少女』では、日常シーンにおいても精神的に責められ続けることになる。この点、M属性持ちでない方は注意してほしい。
主人公について
『姪少女』をプレイして、亜耶や沙耶の叔父である主人公を「気持ち悪い」と思わないプレイヤーはいないだろう。この男の頭の中には、姪たちの肉体への執着と自己保身、そしてヲタク趣味以外の何も詰め込まれていないのだから。
自分にとって都合の悪いことが起きると、すぐ土下座。姪たちを見かけると欲情し、TPOをわきまえず性欲に忠実な行動ばかり取る最低男。そんな彼のキャラクターは、エロゲにありがちな”物語にとって都合の良い変態”ではなく、“リアルにいそうな性犯罪者”そのものだ。
本作中では、変態の主人公が独白することが多い。その独白は簡潔ながら生々しく、こちらが生理的嫌悪感をもよおさずにはいられないような、気色悪さに満ち満ちている。
このような主人公を自分の分身として捉えるなら、本作品を心から楽しむことは難しい。感情移入する対象としては、あまりに気持ち悪いし、リアルすぎるのだ。この点、主人公=自分の分身と考えるプレイヤーにとっては、本作品は前作よりも劣っている、と感じられても無理はないと思う。
しかし、主人公と自分を切り離した視点からみるなら、この主人公はむしろ(設定に)一貫性のある良い主人公だ。前作では、主人公の変態さと娘たちへの愛情のバランスが上手く取れておらず、非常にご都合主義的だったが、本作品では変態性一本に絞り込まれている。
こういう真性の変態主人公だからこそ、『娘姉妹』よりもさらにハードなシーンを増やせたのだと思うので、DLdou的にはこの主人公の設定をGood Job! と讃えたい。
グラフィック 75/80点
基本CG枚数は、合計73枚。フルプライス作品としてはかなり少ないので、これは減点対象。
エロシーンは、合計65本。その内訳は、亜耶(27)、沙耶(26)、亜耶&沙耶(13)となっている(※ 回想モードでは、亜耶(25)、沙耶(24)、ふたり(17)の内訳になっているが、これは”そのシーンがどのルートで取得できるか”を基準としているらしく、このレビューとは異なる分類の仕方になっている)。
CGのクオリティは、『娘姉妹』よりも上がっている。表情はより豊かになり、肌の塗りではより生々しい質感が表現されている。質だけでいうと、立ち絵・イベントCGともに満点を上げたいくらいの出来栄えだ。
また『姪姉妹』は、姪たちの下着に対するこだわりが素晴らしい。下着のディテールは気持ち悪いくらい凝っているし、接触面についた染みや黄ばみも、当たり前のように描き込まれている。各シーンごとに、姪たちの身につけている下着の色や柄が違うという事実を目の当たりにすると、制作者側のロリへの思い入れがひしひしと伝わってくる。
修正については、商業にしてはかなり頑張ったほうだと思う。余計なところを覆ってはいないし、割れ目の形も(何となくだが)分かるようになっている。
音楽・声優 30/40点
声優さんの演技は、『娘姉妹』よりも優れていると思う。亜耶と沙耶どちらも良いが、沙耶のSっ気たっぷりの声色や、主人公を叱りつけるときの(愛らしい)迫力は素晴らしかった。
亜耶 | 花南 | 沙耶 | 澄白キヨカ |
システム 15/20点
セーブ機能が充実している。クイックセーブの他、中断セーブとオートセーブ(選択肢で発動)がある。通常のセーブは、5クリックを要するので、少し面倒かもしれない。なお、セーブ先のフォルダは自由に指定できる。
その他、ウィンドウ透過機能などの基本的な機能もちゃんと揃っている。
エッチ内容について
作品情報
タイトル | 姪少女 |
ブランド | たぬきそふと |
発売日 | 2008年12月12日 |
パッケージ通販 | Amazon 駿河屋 |