巨乳令嬢MC学園 感想

巨乳令嬢MC学園

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概要と評価 130/200(可)

作品のあらすじ

主人公は、元名門女子校である王京学園に特別奨学生として入学した、唯一の男子生徒。学園の最高権力者である吉祥寺アリサと、その秘書である久我友里子は、主人公を生け贄として、学園中の女生徒たちを女尊男卑思想の持ち主としてマインドコントロールしようと目論んでいた。主人公は、自分が理不尽な虐めを受けていた原因が実はアリサと友里子にあることを知ると、魔法の催眠道具であるオルゴールを奪い取って復讐を試みる。

感想の要旨

エロシーンはMC催眠に特化しているが、マインドコントロールによって徐々に堕ちていくという展開は期待しないほうが良い。復讐ものとしては、シナリオ前半部分の出来が悪い。

エロシーンの属性

MC特化、独占志向。ハーレムを含む複数プレイが豊富。4人のヒロインすべてに妊娠ぼて腹プレイあり。野外プレイ等の露出、アナルファック、精飲、イラマチオ、拘束プレイあり。

目次

  1. MC催眠に特化したエロス
  2. 復讐ものとして破綻した構成
  3. コメント

1. MC催眠に特化したエロス

出典:ルネ『巨乳令嬢MC学園』
魔法のオルゴール
このオルゴールさえあれば、他人をどうとでも操れる。

この作品において、マインドコントロールと催眠は明確に区別されておらず、MC催眠の効果は限りなく万能に近い。女生徒たちのMCは、魔法のオルゴールの力によって行われ、最初からかなり強力な集団催眠を仕掛けることができる。しかも、その催眠状態はいつでも任意に解除することができるという大変都合の良いものだ。段階を追ってMCしていくといった描写は薄っぺらいので、MCに過程を求める人には、本作はまったく向いていないことを先に注意しておこう。

『巨乳令嬢MC学園』の本編は、MC調教するヒロインを5回選んだ後、「アリサと友里子」または「理央とこはる」のいずれかのルートに分岐する(以下、ネタバレ)。「アリサと友里子」では、友里子に対するアリサのコンプレックスを利用し、二人の主従関係に亀裂を入れようとする。一方、「理央とこはる」では、胸が大きいほど女性の価値が高いという常識改変が行われた結果、最も大きな胸を持つこはるの立場が悪くなり、理央が若干の劣等感を抱くようになる。

出典:同上
仲違いする二人
確かに部下のお情けで、精液を恵んでもらいたくはない。

エロシーンは、ヒロインごとに一応差別化されている。高飛車なアリサには土下座イラマチオなどの屈辱が与えられ、友里子は搾精するたびに淫乱になっていく。モデルの理央は、他人の存在が感じられるシチュエーションで犯され、こはるはその爆乳を活かしたプレイが主となっている。

4人のヒロイン以外の女生徒や教師たちも、当然のように犠牲になる。ハーレムを含む複数プレイが充実している一方で、主人公以外の男を交えた輪姦・乱交はない。AV出演などの一部シチュエーションを除けば、基本的には独占志向のプレイヤーを意識した内容になっている。

女の子たちは全員、「搾精行為は無上の幸福であり、優秀な女性の証明」(要旨)とする常識改変を受けているので、嬉々として主人公の精液を求めてくる。もっとも、なかには催眠の効きが悪い娘もいて、そういう子は馬小屋に監禁されてひどい調教を受ける羽目になるが。

出典:同上
家畜小屋に囚われた少女たち
馬小屋にて反抗心を挫かれていく少女たち。

ちなみに、この馬小屋は、MOBだけでなく正気に戻されたヒロインが監禁凌辱されるなど惨めに犯される場でもある。本作はヌルいMC凌辱を基本としているが、馬小屋でのプレイはそこそこハードな内容になっている。

2. 復讐ものとして破綻した構成

本作はMC催眠のシチュエーションに特化しているという点では、最も重要なテーマはちゃんと描かれていると評価できるだろう。しかし、主人公の復讐というもう一つのテーマは、特に前半部分(プロローグ終了後~MC調教5回)においておざなりになっている。

主人公は、自分を虐げてきたヒロインたちに復讐するため、MC催眠を行うことを決意したはずなのに、その復讐心が前半部分のストーリーやエロシーンには十分に反映されていない。

このときの彼の思考は、女の子たちにどんなMC催眠を施して、どんなエッチをするかということに終始している。また、虐めの主犯であるアリサや友里子だけでなく、客観的にみれば被害者にすぎないその他の女生徒たちにも当たり前のように手を出してしまうので、復讐心の矛先が曖昧になってしまっている。この前半部分だけで解釈すると、主人公は復讐者というより、ただ女の子をMCして犯したいだけの性犯罪者にしかみえない。

しかし後半に入ると、何故か急に、主人公が復讐者らしいスタンスを取り戻す。これまでの快楽主義的な態度とは打って変わって、ヒロインたちへの復讐を真面目に考え始める。こうなってからは、復讐ものとしてみてもなかなか読める内容になるのだが、しかしそうすると「前半部分は何だったのか」という疑問が湧いてくる――その答えをはっきり言ってしまえば、本作の前半部分は、実はストーリー的にはまったくの蛇足であり、単なるMC催眠エロシーン集にすぎなかった、ということになるだろう。

はじめから後半と同じテンションを維持できていれば、もっと評価できるシナリオだったのだが、このように杜撰な構成ではとても高くは評価できない。

3. コメント

単なるエロシーン集としてなら実用性を認められるが、ADVとしての全般的な完成度は高くない。シナリオ以外にも、システム面では差分変化時にテキスト表示に強制的なウェイトが入ることが気にかかり、ビジュアル面では乳をウリにしているわりに、ヒロインの乳房がサイズ以外の部分で差別化されていないことが残念だった。唯一褒める気になれるのはサウンド面だけで、これはヒロインが二人のエロシーンで、BGVが左右に分離されて聞こえる点がとても良かったと思う(ヘッドフォン装着時)。

  • 総合評価 130/200点
  • シナリオ 25/60点
  • グラフィック 60/80点
  • 音声 35/40点
  • システム 10/20点

作品情報

CGと声優の詳細
CG・エロシーン
原画 スカイハウス
CG枚数 91枚
エロシーン数

91本

内訳

アリサ 16/友里子 18/理央 17/こはる 18
ハーレム 17/その他の女性 5
※回想基準

アナル修正 肛門無修正
主要な声優リスト
アリサ 伊勢谷智香 友里子 野々村紗夜
理央 あかしゆき こはる こたつみやこ
タイトル 巨乳令嬢MC学園
ブランド ルネ
発売日 2015年12月25日
ダウンロード販売 DLsite FANZA
パッケージ通販 Amazon 駿河屋