感想と評価 165/100(優)
聖ルナリア学園には、性奴隷の調教施設という裏の顔がある。虎太郎の幼馴染(日和)は、将来性奴隷として出荷される運命にあった。虎太郎は日和を調教する女衒となり、彼女を救うために、身代わりとなる他の性奴隷の調教にも励んでいく。
極上の口淫・精飲を楽しめる調教もの。口淫愛好家が本作をぶっ続けてプレイすると、死ぬかもしれない。口淫・精飲以外のエロシーンの存在が、テクノブレイク防止のための配慮だとさえ思えてくる。口淫・精飲が心底好きなら、迷わず本作を買うべきだ。きっと、今後重宝する一品となるだろう。
しかし一方、従来の聖奴隷シリーズのファンは、本作を購入する前に次のことに注意しよう。従来の聖奴隷シリーズは凌辱調教と輪姦も重視してきたが、本作ではそれらを重視していない。本作では一部例外(美月、百合花)を除き、ヒロインの調教は信頼関係のある和姦調教であり、大勢と交わるエロシーンも和姦(乱交)である。
極上の口淫・精飲
口淫・精飲好きにとって、本作のエロさは神がかっている。何故か?
まず、本作のエロシーンの過半数は口淫ないし精飲系である。本番よりもおしゃぶりのほうがずっと多いし、尺も長い。そのうえ、1本の口淫・精飲系エロシーンのために用いられる一枚絵や差分の量が、豊富である。射精箇所の選択で口や手に出すほうを選ぶと、精液を飲み干す場面を描くためだけに、一枚絵が当てられることもあるくらいだ。
各エロシーンは、口淫・精飲の性的嗜好を的確に表現している。ヒロインは、破瓜より先に口淫を仕込まれる。射精された後には、尿道に残った精液を啜ったり、精液で汚れた股間をお口で綺麗にしたりと、事後処理に抜かりがない。ペニスの包皮や臭い、チンカス、精液の状態など、モザイク越しには伝わりにくいディテールも、テキストによって見事にフォローされている。
口淫・精飲のシチュエーションは多様で、決してマンネリにはなっていない。場所を変え、体位を変え、方法を変え、人数を変え、様々な口淫・精飲を楽しめる。
日陰原画とLiquid塗りによって描かれる口淫・精飲のビジュアルは、至高だ。アヘ顔など分かりやすい表情に頼らず、これほど淫靡な魅力を伝える絵は他にない。身体を濡らす精液の厭らしさ、細やかな表情の変化がとても素晴らしい。量的にも不足なく、満点の出来だ。
口淫・精飲以外では、ここがエロい
数の上では口淫・精飲よりもずっと少ないが、アナル系や乳系のエロシーンも満足できるものがあった。私が特に気に入っているのは、アナル系なら”腸内に中出された後にアナル栓を刺され、図書室まで連れていかれて、母親に栓を抜かれ、肛門から出た精液を飲まれる”シーン。乳系なら、”奴隷品評会での妊婦搾乳乱交”シーンが実にエロかった。
また、一本しかないが、美月の脇コキもたいへん素晴らしかった。和姦寄りの本作にしては珍しく、痛々しいまでの悲愴感が伝わってきた。このシーンのビジュアルは、私の知る”腋”画のなかでは現在一番のお気に入りだ。
現代編と過去編
シナリオは、虎太郎を主人公とする現代編と、岳人を主人公とする過去編に分かれる。過去編は、現代編のエンディングを観た後に鑑賞できる。
過去編は、一本道だ。ストーリー的には学生時代のさくらがメインだが、エロシーン的には女教師の百合花の陵辱調教がメインとなる。現代編には過去編を観ないと分かりづらいところがあるので、過去編が開放されたら、すぐに観てみることをオススメする。
現代編は、大きくは2つのルートに分かれる。
1つは公式でいうところの”恋人独占ルート”。このルートで注意しておきたいのは、確かに恋人を我が物としてはいるが、エロシーンでも完全独占とはならない、ということ。挿入こそされないが、足コキや視姦くらいはある。
もう一方のルートは、比較的陵辱色が濃い。恋人の処女は他の男に奪われてしまい、以後は他の男も交えてのエロシーンが目立つ。恋人の身代わりとして、彼女を慕う少女が嫌々ながら調教されることもある。
現代編の序盤では、”お口権”をめぐるエロティックで甘い非日常が描かれる。中盤からは、虎太郎の女衒としての学校生活がスタート。先輩女衒の千尋が虎太郎にいろいろと世話するが、彼女は何か企んでいる様子だ。
千尋の生粋のサディスト然としたところが、新米で鬼畜になりきれない虎太郎を際立たせる。彼女の信用ならない態度は、和姦調教の甘ったるさを適度な緊張感で締めてくれる。そのおかげで、エロシーン以外でダレることなく、最後までちゃんと読み続けることができた。
しかし終わってみれば、結局のところ、このストーリーは消化不良なところがあると思う。ヒロインたちは自らの意思で調教されるわけだが、奴隷として生涯自由を奪われることに何のメリットがあるのか分からない。これなら、脅迫されて無理やり調教され、性奴隷として出荷されるほうが、まだ納得のいく話ではないか。学園のバックが何だか凄いから、というだけは納得いかない。
各ヒロインのエロティックな特徴(ややネタバレ)
本作には多数のヒロインが登場する。どのヒロインのエロシーンも、口淫・精飲の見せ場があることは共通している。ここでは、各ヒロインのエロ的に重要な特徴について、簡潔に解説しておく。
日和:虎太郎の恋人。毎朝、フェラで起こしてくれる唯一のヒロインだ。虎太郎が他のヒロインに肩入れすると嫉妬し、その嫉妬心はエロシーンにもしっかり反映される。最初は嫌がるが、アナルも開発されてしまう。
しずく:世間知らずなロリっ子シスター。赤ちゃんはコウノトリさんが運んできてくれるもの、と思っている。性行為に抵抗が少なく、スムーズに性奴隷化していく。エロシーンでは実に献身的で、優しく奉仕してくれる。
さくら:日和の母。過去編では、ストーリー上のメインヒロイン。元性奴隷なので、性技に関しては卓越している。当然ながら、母娘丼のエロシーンもある。
音々:理事長の秘書。もともとは良家の子女だが、家の没落により性奴隷となった過去がある。過去編では、見事なツンデレキャラ。なかなか素直になれないが、岳人にいっぱい調教してもらうため、健気に頑張る。
美月:日和を慕う後輩で、男嫌い。日和のためなら何でもする。そこにつけ込まれて調教され、日和の身代わりとして酷い目にあう。といっても、エロシーンが過激なのではない。性的な虐めによって、精神的に追い詰められていく様子が痛々しいのだ。
尚、彼女のエロシーンにおけるテキストは、読み物の文章としては破綻している。一人称と三人称が交錯し、さらに美月の心の声さえも混ざっている。一文に無用な修飾が多く、非常に読みにくい。
しかしながら、どういうわけか、その描写がエロいということだけは伝わってくる。言葉の意味はよく分からないが、何だかとてもエロいのだ。
千尋:先輩の女性女衒でロリっ子。性格はねちねちとしたサディスト。とても存在感があるが、残念ながら彼女と一対一で交わるエロシーンは一本しかない。エロシーンでは、彼女は他のヒロインの調教に補助的に関わるポジションだ。
夕華:千尋の性奴隷。虎太郎を嫌うが、それ故サディストのご主人様は、執拗に彼に対し奉仕させる。千尋に言葉で詰られながら、大嫌いな虎太郎のペニスを嫌々頬張る姿が、サド心を擽る。
百合花:水泳部顧問の日焼け肌の女教師。過去編にのみ登場し、過去編では最も多く犯される。本作において典型的な陵辱調教が施されるのは、彼女だけだ。婚約者の借金をネタに脅され、調教されてしまう。小麦色の肌を、大勢の男達の精液で汚すようなエロシーンが多い。
ハーレム:主人公が大勢の女性を独占する状況はない(3Pくらいならあるが)。複数のヒロインが登場する際には、複数の男性も登場する。乱交シーンは、かなり豊富だ。
- 総合評価 165/200点
- シナリオ 40/60点
- グラフィック 80/80点
- 音声 35/40点
- システム 10/20点
エッチ内容について
作品情報
タイトル | 聖麗奴学園 |
ブランド | Liquid |
発売日 | 2011年12月22日 |
ダウンロード販売 | DLsite DMM |
パッケージ通販 | Amazon 駿河屋 |