あらすじ
ある日突然、ドジっ子天使(コエル)が家へやって来た。コエルが言うには、うちの妹(珊)は、どうやら「伝説の十二天使」の生まれ変わりらしい。だから妹を天界へ連れて行くというのだけれど、そうすると妹は死んでしまうことになる。妹の天界行きを阻止するためには、妹を孕ませなければならない。主人公は、取りあえずコエルを拉致監禁し、次の満月までに妹を妊娠させようと試みる。
総評 50/100(可)
妹妊娠もの。背徳感の欠片もないシナリオは近親相姦物としては論外で、馬鹿ゲーとしてもつまらない出来だ。グラフィックによる演出は貧相で、パケ絵とサンプル画像だけが良い演出である。最近のパルテノンでいえばいつも通りの出来だが、こんなふうに投げやりな作品を今後も出し続けるつもりなら、非常に残念だ。
シナリオ 5/30点
あらすじに書いたようなお寒いオープニングの後は、妹(珊)か天使(コエル)を日毎に選んで、ひたすらヤりまくる。公式説明には[「妹が連れて行かれる15日後までに」孕ませられるか?]とあるが、実際の行動フェイズは3日目から12日目まで、となっている。この10日間の行動によって、4種類のエンディングのうちどれかに到達する。
妹ルートのエンディング2つは簡単に発生させれるけれども、天使ルートの片方のエンディングは発生条件が非常に厳しい。射精箇所は「膣内か膣外か」だけでなく「口か顔か」も重要だということに気づいていないと、はずれのエンディングを何度も拝む破目になるだろう。もし気がついたとしても、選択肢の選び方がかなり制限されるので、運が良くないと到達できないことには変わりないが。
ストーリーは、妹を孕ませようとするところから、実際に孕ませるまで、大した葛藤がなくて非常につまらない。妹の生命がかかっているとはいえ、それでも妹を妊娠させるということに、ほとんど葛藤がないのはおかしい。そもそも、葛藤がなければ、近親相姦物に必須の背徳感も出てこないので、テーマが破綻している。
エロについては、すべてのエロシーンがテンプレート的だ。テキストは短いし、面白味のある仕掛けもない。シナリオライターの作品歴を見ると陵辱物ばかりだが、基本的に和姦物であるはずの本作で、初エッチの段階でいきなり「”メスが”出す~香り」云々と書いてあるあたりに強い違和感を覚える。
グラフィック 20/30点
基本CGは18枚。回想はすべてエロシーンで、21本(差分違い含む/テキスト違いは含まない)。珊(10)、コエル(7)、妹コエル(1)、珊+コエル(3)となっている。
一枚絵の出来は、商業同人のなかでは平均以上。おかしな部分も多いが、そこそこ肉感もあり性器の露出も大きい。ただ、最近のパルテノンらしく差分の変化に乏しいので、いまいち迫力がない。
立ち絵では、声優の演技と見た目がミスマッチで違和感を覚える。コエルのあの声に合わせるなら、もっとデフォルメした表情が欲しいところ。
モザイクは粒大きめで、まるでソフ倫のよう。肛門まで修正されている。
音楽・声優 15/20点
前項目にも書いたように、コエル役の演技がキャラの見た目と相性が良いようには思えない。ただ、演技自体は同人ならば問題ない。
珊 | 草柳順子 | コエル | 安藤りゅう |
システム 10/20点
やたらと「中出し/外出し」「口内/顔射」を選ばせるくせに、クイックセーブがないのは使いづらい。ギャラリーから右クリックでタイトルに戻れないのも何とかしてほしい。
作品情報
タイトル | 妹孕ませっくす |
ブランド | パルテノン |
発売日 | 2010年8月13日 |
ダウンロード販売 | DLsite DMM |