手垢塗れの天使

手垢塗れの天使

本作は一本道シナリオですので、攻略チャートは作成していません。

Summary 180/200(秀)

作品のあらすじ

如月嶺衣奈は容姿端麗で努力家だが、デビュー一年目にして未だ鳴かず飛ばずのアイドル。自分の現状に憤った嶺衣奈がプロデューサーに直談判したところ、彼は枕営業の機会をセッティングした。トップアイドルへの夢を諦められない嶺衣奈は、自らの意思で幾多の枕営業に手を染めていく。

レビューの要旨

夢のためなら手段を選ばない、強かな一人のアイドルの物語。「裏の顔システム」はとても面白い試み。特殊性癖に偏っていないので、幅広い層の陵辱ファンにオススメできる。

エロシーンの属性

嶺衣奈に嫌悪感を与えるエロシーンが主。イラマチオあり。

目次

  1. 手垢に塗れることを望む天使
  2. 表の顔、裏の顔
  3. コメント

1. 手垢に塗れることを望む天使

芸を職業とするのは入り口にすぎず、売れなければ泡沫人として消えていく。商業的不振の理由を自分に求めるか、あるいは他人のせいにするかは人それぞれだが、結局行動しなければ状況は何も変わらない――『手垢塗れの天使』の世界観の根底にあるのはそうした非情な現実であり、メインヒロインの如月嶺衣奈は、自らチャンスを掴みとろうとする行動派のアイドルだ。

出典:あかべぇそふとすりぃ『手垢塗れの天使』パッケージ版
嶺衣奈の信念
生き残りたければ、売れねばならない。

嶺衣奈は、ビジネスとしての枕営業を徹底している。彼女は、せっかく影響力のある人物に取り入っても、それ以上の権力者が容易にそれを覆し得ることを知っている。だから、多くの権力者に抱かれてコネクションを得ながらも、常により強い権力を持ったエスタブリッシュメントとの接触を求めている。

嶺衣奈は潔癖で自尊心が高すぎる嫌いがあるものの、いったんベッドインすればそこで行うのは”プロの仕事”だ。好きでもない男に抱かれるのはこの上ない苦痛だとしても、嶺衣奈は媚びた表情を忘れない。はやく終わらせろ、気持ち悪いという内心の罵倒を甘い嬌声に変え、自分に跨る男に満足してもらうことを忘れない。

仕事を得るためなら手段を選ばない嶺衣奈は、確かに男達の手垢で汚れているかもしれない。だが、肉体を差し出しても決して快楽に溺れず、どこまでも自分の信念を貫こうとする彼女の姿は、私にはたいへん魅力的に感じられた。

――何故ならば、嶺衣奈が確かな自分自身を持っているからこそ、彼女のアイデンティティが崩壊する瞬間は天上のカタルシスをもたらしてくれるからだ。そういう意味では、嶺衣奈はまさに天使と呼ぶに相応しい少女だったと思う。

出典:同上
誰かの犠牲
自分のために誰かが犠牲になる。それは仕方のないことだ。

『手垢塗れの天使』は、夢のためにその身が汚れることを恐れない強かな少女の物語だ。計算高い現実主義者の彼女は、果たして夢のアイドルの頂点にたどり着くことができるだろうか。どこまでも非情な現実が彼女の心をイイように弄ぶことを期待してしまう紳士諸君には、ぜひ本作の購入をオススメしたい。

2. 表の顔、裏の顔

先に述べたとおり、如月嶺衣奈は心の底から迸る嫌悪感を表に出さず、仕事を得るために豚に奉仕する強かな少女だ。『手垢塗れの天使』の初回プレイ時には、まずはその嶺衣奈の表向きのエロシーンを観ることになる。だがいったんクリアすると、「裏の顔システム」が開放される。

この「裏の顔システム」は、とても面白い試みだ。適用すれば、ボイス・台詞テキスト・CGのそれぞれの「裏の顔」を拝むことができるようになる。「表の顔」ではあれだけ従順だった嶺衣奈が、「裏の顔」では眉根を寄せながら相手を罵倒しているのを観るのは、かなりインパクトがある。このシステムでは3項目を個別に設定できるので、例えば台詞テキストを表のまま、ボイスを裏にするなどといった楽しみ方もできる。

出典:同上
嶺衣奈の裏の顔
あんあん喘いでいる裏側では……。

「裏の顔システム」はほとんどのエロシーンに反映されるが、アンリのエロシーンには反映されない。これは、アンリが裏表なしに枕営業セックスを楽しんでいることを示すためだろう。実は嶺衣奈にも、ただ一つだけ裏表のないエロシーンがあるのだが、そこに至るまでの過程を思うと感慨深いものがあった。

本作のエロシーンは、抜きゲーとしてはあまり過激な内容ではない。ただ、口移ししゃぶしゃぶ、ちんぐり返し肛門舐め、腋を舐められながらセックスなど、嶺衣奈の嫌悪感を煽るプレイには事欠かない。むやみに過激な内容に走らず、作品の趣旨にあったエロシーンだけが用意されている。

3. コメント

正直、「あかべぇそふと」というブランドから判断して、どうせ萌えゲーやら厨二ゲーやらにエロを増量したような内容なんだろうと勝手に思っていたが、実際はたいへん素晴らしい作品だった。絵に惹かれて買って良かった。エロシーンにも特殊性癖に偏ったところがないので、幅広い層の陵辱ファンにオススメできる。

  • 総合評価 180/200
  • シナリオ 50/60
  • グラフィック 70/80
  • 音声 40/40
  • システム 20/20

作品情報

CGと声優の詳細
タイトル 手垢塗れの天使
ブランド あかべぇそふとすりぃ
発売日 2016年06月24日
ダウンロード販売 DMM
パッケージ通販 Amazon 駿河屋