評価 80/100(優)
松波香織は、元教師の専業主婦。義母や義姉との軋轢があり、息子の賢一を何としても進学校に合格させたいと願っている。そのため香織は家庭教師の大崎信也を雇ったが、信也は香織の元教え子だった。信也は学生時代から香織を好いており、今も変わらない気持ちを伝えてくるが……。
『ネトラレたママは好きですか?』は、家庭教師がクールな教育ママを寝取る作品だ。香織は家族を何よりも大事にしており、夫との関係も良好。しかし、夫の実家との軋轢があり、義姉を見返すために賢一の受験合格に向けて必死だ。家庭教師の信也は、香織のその気持ちにつけ込んで、彼女の身も心も寝取ってやろうと画策する。
出典:平安亭『ネトラレたママは好きですか?~教育ママと家庭教師~』DL版
教え子と教師の関係だった頃、一度告白されていた。
この作品の本編は、主に息子視点で描かれており、エロシーンはほとんどない。かわりに「その時ママは……」という香織視点の全20編のエピソード集があり、エロシーンはこちらに集中している。
香織が自分にあかさまな劣情を向けてくる信也を解雇しない理由は、彼の代わりをすぐには用意できないからだ。息子の賢一は信也を信頼しており、受験も間近に迫っている。信也は実際に優秀な家庭教師であり、彼に任せていれば、賢一はおそらく合格できるだろう。そうなれば、何かと賢一と自分の息子を比較してくる義姉に一矢報いることができるかも、というわけだ。
しかしながら、私は、この理由づけにあまり説得力を感じなかった。家庭を何よりも優先する香織が、その家庭を平気な顔で壊そうとする信也を受け入れる理由としては弱すぎると思う。それに、香織は夫との性生活がうまくいっていないわけではなかったようなので、性欲を持て余しすぎていたとも思えない。
『ネトラレたママは好きですか?』は、このように、香織が信也との肉体関係を受け入れる初期の理由づけが雑である。それ故、本編を終えて「その時ママは……」の序盤をプレイしている間、私は本作をいまいち楽しめなかった。
しかしそれでも、私が本作を高く評価しているのは、それ以外の部分にいくつか光るものを見つけたからだ。本作は価格のわりにCGとエロシーンが充実しており、BGVも備えている。しかも、それらのクオリティは同人としてはとても高い。システムの古臭さと鈍重さは気になるところだが、それを差し引いても、コストパフォーマンスの良さが際立っている。
また、初期の理由づけはともかくとして、香織が信也との不倫セックスに溺れていく過程とエロシーンそのものは良く出来ている。
香織は信也からの強引なアプローチを口では拒みながらも、からだのほうは最初から敏感に反応していた。はじめは下着ごしのボディタッチやキスくらいしかされなかったが、それでも確かに快楽を感じていた。セックスする関係になってからは、ちんぽで子宮や喉奥を突かれるたびに、あんあんと感じまくりだ。
信也のセックスは、子宮ノックが基本だ。コンドームに包まれた信也のペニスは、執拗に香織のポルチオを刺激する。信也の精力は底なしであり、香織のからだの上には使用済みコンドームがいくつも勲章のようにぶら下がっている。
出典:同上
エロシーンでは、適宜、子宮口丸見えのカットインが入る。
香織は「今日だけ」などと言い訳しつつも、どんどん深みへとハマっていく。息子や夫にバレかねない状況でのセックスも受け入れるようになる。例えば、息子と電話しながらセックスしたり、信也が賢一と直接会話している最中に、テーブル下でフェラ(イラマチオを含む)をしたりする。
そのうち、香織は信也の女性関係に嫉妬するようにもなる。香織は嫉妬心を煽られると弱く、彼を他の女に渡さないために、どんな恥ずかしい格好(ライダースーツなど)も受け入れるようになる。ついには生ハメ、中出しセックスさえも受け入れてしまい、そのまま子宮をノックされたなら、もはや香織は彼の女だ。
出典:同上
もはや嫉妬心を隠そうともしない香織先生。
そのようにして、香織のなかで家族と不倫セックスの重みが徐々に変わっていく過程がとても良く描けていた。それはエロシーンのなかに良く現れていて、香織の反応の違いを最後まで楽しむことができた。また、妊娠ぼて腹、ネット配信、息子の眼前でセックスなど、寝取られものの定番シチュエーションも手堅く押さえられていた。
『ネトラレたママは好きですか?』は、多少の欠陥があるものの、トータルでは優れた作品だ。クールな教育ママが不倫セックスにハマっていく姿をみて興奮したい、という購入者の願望は充分満たせる内容だと思う。
- 総合評価 80/100点
- シナリオ 20/30点
- グラフィック 30/30点
- 音声 20/20点
- システム 10/20点
作品情報
タイトル | ネトラレたママは好きですか? ~教育ママと家庭教師~ |
サークル | 平安亭 |
発売日 | 2017年09月03日 |
ダウンロード販売 | DLsite DMM |