感想と評価 95/200(不可)
霧山家の後妻である咲枝には、オタク趣味があった。冷めた夫婦関係に不満のある咲枝は、義理息子の親友である香坂真祐をモデルにしたエロ小説を書いて、性欲のはけ口にしていた。そんなある日、咲枝のもとへ、エロ小説の内容をネタにした脅迫メールが届く。咲枝はメールの主に言われるがまま、現実で真祐とエッチしなければならなくなる。
『ママ隷奴 vol.1 咲枝ママ編』は、人妻(咲枝)が脅迫されて自分好みの相思相愛の美少年(真祐)とエッチする日々をおくることが、大部分を占める作品だ。ただし、陵辱要素も含まれているから注意しよう。
咲枝にとって、脅迫されていることは建前にすぎない。咲枝は、夫と前妻の妹との浮気を疑っており、脅迫主の正体は彼らではないかと考えている。もし脅迫主が彼らなら、自分は最終的に家から追い出されるだろう。そうなれば愛しの真祐ちゃんとも会えなくなるので、彼とのエッチを楽しまなければ損だ、というわけだ。
そう考える一方で、咲枝は、義理の息子(涼太)への罪悪感をつのらせていく。咲枝は涼太にとって良き継母でありたいのだ。咲枝はそのせいもあってか、せっかく大好きな真祐ちゃんと両思いであるにもかかわらず、なかなか彼にセックスまで許そうとはしない。
そういうわけで、本作のエロシーンのほとんどはペッティング止まりとなっている。結局咲枝と真祐がセックスできるかどうかについては、ネタバレされてもよければ、以下のリストとレビューを参考にしてほしい。
- 真拓に手コキ
- 涼太と真拓がゲーム中、真拓に手コキ
- 浴室で真拓にパイズリ
- 真拓との情事に期待し、愛液が滴る
- 机下に隠れた真拓にクンニされながら、涼太と会話
- トイレの便座に手をつき四つん這いとなり、真拓にクンニされる。尻コキ。
- 裸エプロン:おっぱいに挟んだぶどうを真拓に食べさせる。膝裏で擬似セックス。
- ネグリジェ:ビデオ通話で真拓のオナニーのおかずになる。一人でオナニー。
- ネコ耳衣装:真拓を思いながら、オナニー
- ネコ耳衣装:涼太に犯される(正常位)
- ネコ耳衣装(首輪付):真拓の前で犯される(アナルビーズ引き抜き。アナルセックス。お掃除フェラ)
この作品は、はっきり言って駄作だと思うのだが、その理由は大きく3つある。
- 台詞の語尾に安易にハートマークを多用しすぎている。
- 大したことないイベントに数少ないCGを割いている。
- 脅迫主が簡単に咲枝を堕としてしまう。
ママ隷奴のテキストは、序盤から、日常でもエロシーンでもハートマーク(♥)を多用しすぎている。この作品が、例えばオークソフトやピンポイントが得意とするような単純なビッチ系作品ならそれでもいいのだが、人妻と義理息子の親友という組み合わせのインモラル作品ではだいぶ見苦しい。このハートマークが台詞のあちこちに乱舞しているだけで、なけなしの背徳感など消え失せてしまう。
CGについては、まず基本枚数が23枚しかない。これは価格のわりに少ない枚数だと言えるし、差分も貧しい。その数少ないCGを、本格的なエロシーンではない、単なる妄想その他の演出に使いすぎだ。テキストがひどいせいもあるが、本作のエロシーンは絵的にも薄っぺらい印象を与えるものが多い。
それから最もひどいのは、物語終盤の展開だ。
物語終盤で、脅迫主は自分の正体を明らかにしたうえで、彼女を犯す。咲枝はこの後、脅迫主の性奴隷に堕ちてしまうのだが、その堕ちる過程にはわずか1回のエロシーンしかない。
「ママ隷奴」というシリーズ表題からして、本作はこのあたりから本題なのだろう。咲枝が性奴隷となってからの展開が極端に短いのは、ロープライスであるうえにVol.1だからだ、という言い訳もあるだろう。
しかし、ストーリー展開上最も重要なポイントをおざなりにするくらいなら、このエピソードにおいて前座にすぎない咲枝と真祐の触れ合いを少し削って尺を確保すべきだとは思わなかったのだろうか。もしくは、そもそも咲枝を脅迫主に寝取らせず、そのまま真祐とくっつけるか、共有させるエンディングを別に用意すれば良かったのではないか。
この点について正しく評価するには、Vol.2以降もプレイしてみるべきなのだろうが、私に次を買うつもりはない。
- 総合評価 95/200点
- シナリオ 10/60点
- グラフィック 45/80点
- 音声 25/40点
- システム 15/20点
作品情報
タイトル | ママ隷奴 vol.1 咲枝ママ編 ~恋をしたのは親友のママでした~ |
ブランド | スナック・ファクトリー |
発売日 | 2018/03/30 |
ダウンロード販売 | DMM |
パッケージ通販 | Getchu 駿河屋 |