総評 110/200(可)
『魔法少女イスカ』と同じ世界観を共有した異種姦作品。「魔女」「魔女狩り」「拷問部屋」等といった主な設定は継承されているが、イスカは再登場しない。また、本シリーズの世界観については、すでにある程度知っているものとして描かれているようなので、前作未プレイの方はまずそちらからプレイしたほうがいい。
以下のレビューは、前作との比較を重視して書いてある。前作よりも評価が下がったのは、主にグラフィックのほうに責がある。シナリオのほうは好みの問題もあるが、私は前作のほうが好きだ。
シナリオ 20/60点
(1)ストーリーは、前作にも増してグダグダになった。
問題点としては、まず、話のテーマが一つに定まっていないことがあげられる。兄弟愛なのか姉妹愛なのか恋愛なのか、それとも対話の大切さなのか――短編でそれら全部を扱ってしまっては、全ての要素が調和せず、話の流れにきっちりと筋が通らない。
また、重要な事実のことごとくを後置してしまう構成も拙い。設定自体は作り込まれているようなのに、こんな構成ではご都合主義塗れであるかのように読めてしまう。
(2)テキストは、全体的に、前作よりも説明的ではなくなった。しかし登場人物が増えたぶん、地の文は前作よりもさらに、視点や人称がころころとよく変わって落ち着きがない。
(3)多数の選択肢による分岐は、とてもゲームらしくて好印象を受けた。本作はゲームであることを放棄した一本道シナリオではなく、程々にプレイヤーが話の流れに関与できる構成をとっている。選択肢を選んだ後でなければ何が起こるか分からない、というのではなくて、話の流れからどの選択肢を選べばどういう結果になるか、と推察できるのが良い。
(4)エロについては、エロシーンの独創性においては前作の流れを組んでいる。前作と被っていて少々マンネリ気味なエロシーンも多いが、他ではまずお目にかかれない新奇なものも多い。ただ、エロ台詞の不自然さが前作よりも悪化しており、処女の段階で「ケツ穴」だの「ケツマンコ」だのと言ってしまう場面には呆れた。
エロシーンは、商品画像にも明記されているとおり、異種姦が中心となっている。ただし、前作ほど触手妊娠・出産に特化しているわけではない。触手妊娠・出産シーンももちろんあるが、魔法的な力による人体改造シーンにも力が入っている。とても珍しいものでは、
というエロシーンもあった。
グラフィック 50/80点
基本CG枚数は、35枚。前作と同じ。
回想はすべてエロシーンで、22本。その内訳は、スバル(11)、セッカ(5)、アスナ(3)、スバル×セッカ(2)、少女達(1)となっている(※ここでいうアスナのエロシーンとは、スバルやセッカ以外と絡むエロシーンをいう。また、女体化した夕夜のエロシーンはスバルに含めてカウントしてある)。
キャラクターデザインは、非常に癖が強い。商品画像(パッケージ絵)だけ見ると、ヒロイン達は、クスリをやり過ぎてイカれた目をしているように見える。しかし実際にやってみると、喜怒哀楽の表情に違和感を覚えるほど酷くは映らなかった。私は、この絵の表情にはあまりエロさを感じないが、表情差分自体は豊富だった。
本作の一枚絵の極めて悪いところは、主に構図である。後ろに引きすぎた構図のせいで、ヒロイン達の犯されている様子に迫力がない。また、陰部の見えない斜め上方からの視点が多すぎる。
陰部などが画面下端に位置するように描かれているのも、まるで駄目。メッセージウィンドウの影に覆われてしまって、よく見えないではないか。せっかくの断面図も画面下側にかかることが多く、これもウィンドウの影に覆われてしまっている。
モザイクの薄さはいつも通り。アナル無修正(挿入時は修正)。
音楽・声優 30/40点
音楽・声優ともにコメントすることなし。
スバル | 花南 | セッカ | 青井美海 |
アスナ | 紘川琴音 |
システム 10/20点
いつも通り。タイトル画面等からロードできないクイックセーブや、コンフィグを開けない回想など、変化なし。
エッチ内容について
作品情報
タイトル | 魔法少女スバル |
ブランド | Lilith |
発売日 | 2009年12月18日 |
ダウンロード販売 | DLsite FANZA |
パッケージ通販 | Amazon |