魔法少女ルキフェル桜花 感想

魔法少女ルキフェル桜花

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概要と評価 100/200(可)

本作のあらすじ
桜花は、不気味なぬいぐるみ(アル)からアーティファクト『ルキフェル』を受け取り、魔法少女となった。すでに魔法少女としてナイトメアと戦っていた3人は、桜花の同級生だった。桜花は彼女達とともに、ナイトメアから町の平和を守るために戦っていく。

感想の要旨
『魔法少女まどか☆マギカ』の低質なパロディ。衆人環視の羞恥プレイに特化するも、そのほとんどが褒められた出来ではない。

エロシーンの属性
衆人環視の羞恥プレイ重視。輪姦、イラマチオ、触手あり。触手による腹ボコあり。孕みあり。エロシーンは、対人間(または人型)と対触手で半々くらい。凌辱的ではあるが、ヒロインはほとんどのプレイで快楽を感じている。

目次

  1. 魔法少女まどか☆マギカのエロパロディ
  2. 違和感のあるストーリー展開(ネタバレ)
  3. 神出鬼没のオーディエンス
  4. 不満のあるグラフィック
  5. コメント

1. 魔法少女まどか☆マギカのエロパロディ

ストーリーやキャラクター設定は、明らかに『まどか☆マギカ』が下地にされている。そのため、まどマギを視聴済みだと、おおよその展開は先読みできる。もっとも、完全に同じではないが、差異を強調できるほどオリジナリティのある作品でもない。

主人公である桜花以外の3人のうち、なつめとリナリアにはストーリー進行上の役割がある。なつめは和人絡みのエピソードで、リナリアは中盤以降で重要な役割を持つ。しかし、瀬璃には人数合わせ以上の目立った役割はない。

瀬璃は、まどマギのほむらを意識したキャラクターだ。だからストーリーに一番深くかかわってくるかと思ったが、そんなことはなかった。言動ではほむらのポジションを匂わせておいて、実際には大した見せ場は用意されていない。もっとも影の薄い少女だ。

2. 違和感のあるストーリー展開(ネタバレ)

魔法少女達は、お世辞にも賢いとは言えないようだ。

物語序盤で、彼女達は、個人の力ではナイトメアに勝てそうにないことを実感した。そこで、今後は集団でナイトメアと戦う方針にしたはずだった。

しかしこの方針はすぐに忘却されてしまったのか、中盤以降の展開は独断専行の馬鹿が牽引する。独断専行した魔法少女は案の定敵に捕まり、皆の足を引っ張る。しかも独断専行の理由が軽率なものだから、擁護しがたい。

また、魔法少女達は、一般人に対して”何があっても”その力を行使しない。変身前の状態で、たとえ一般人に輪姦されてもされるがまま。仲間が輪姦されていても、変身前ではどうしようもないと見守るだけ。自衛のためでも、一般人に魔法少女の力を使ってはいけないのだ。

しかし、彼女達は別に、魔法少女であることを隠しているわけではないのだ。何しろ白昼堂々と変身し、大勢の人達にその姿を目撃されているのだから。

では一般人に力を行使しないのは高い倫理観ゆえかといえば、そうでもない。彼女達は事件後、自分を犯した一般人に強い嫌悪を示し、彼らの悲惨な末路を罵りもする。一般人には何があっても”力は”行使しないが、被害者としての暴言は許されるのだ。こんなメンタリティで、力を使わないルールを守れるのは奇跡としか言いようがない。

3. 神出鬼没のオーディエンス

魔法少女達が犯される時、通りすがりの衆人は現れる。それはもう、いつの間にか現れる。場所が町中や校内といった人の多い場所とはいえ、不自然に湧いて出てくる。

衆人は冷静に、あるいは歓喜して、犯される魔法少女の様子を観察する。「~さんが……こんな事してるなんて……」「我慢してないでイケよ!」「誰か警察を呼んでちょうだい」等、衆人の反応は様々だが、基本的に普通の陵辱ものと大差ない反応だ。

が、本作の場合、犯しているのは化物ということもあるわけである。なぜこの人達は、すぐに逃げ出さずに野次馬を続けるのだろうか? 都合良く考えれば、化物に操られているとか、そういう設定なのかもしれない。

しかし何にしろ、本作のエロシーンは衆人の用い方が稚拙だ。おそらく制作者は、エロシーンの時に衆人がいて野次を飛ばせば、それで羞恥プレイが完成するとでも思っているのだろう。だが、羞恥プレイで本当に重要なのは、そんな表面的なことではない。

衆人環視の羞恥プレイで重要なのは、まず彼らとヒロインの関係を事前に明らかにすることである。環視する人々がヒロインと深い関係にあればあるほど、ヒロインは惨めになる。プレイが始まると、彼らはそれまで彼女に対して持っていたイメージを崩壊させていく。それからプレイ後、彼らと彼女の関係がどう変化したかまで描く必要がある。

本作の場合、環視しているのが通りすがりのMOBばかりだ。同じ学園の生徒達にしたって、名無しのどうでもいい存在しかみていない。プレイ中の彼らの反応はやたらと不自然で、盛り上がりに欠ける。そして最悪なのは、プレイ後だ。生徒達の前で犯されて、その後学園でのヒロインの立場がどう変化したか――それが本作ではほとんど描かれていない。

本作は、羞恥プレイに特化した作品だ。だが、その内容は羞恥プレイ好きにとって良質とは言いがたい。

4. 不満のあるグラフィック

本作には、何体かのナイトメアと呼ばれる異形が登場する。しかし、ナイトメアのイメージ画は一切ない(ラスボスのあれを除く)。エロシーンの一枚絵をみてようやく、ヒロインを犯しているのは人型・触手型の化物だと分かるだけだ。そのナイトメアの全貌がどうなのかは、さっぱり分からない。

CG差分も、最近のリリス作品にしてはずいぶんとけち臭い。大きな変化はほとんどなく、表情や汁差分があるだけだ。しかも表情の変化は貧しく、多くのエロシーンで不満を覚えた。

ほとんどの一枚絵は、いつもより淡く明るい色彩になっている。だが、ヒロインの頭身はいつもどおりで肉感があり、表情もきつい。全体的にかなりチグハグな印象がある。

5. コメント

LiLiTHであっても低レベルなシナリオ、LiLiTHにしては不満の多いグラフィック。いつも以上にパロディに走っているぶんだけ、いつも以上に性癖特化しているぶんだけ、クオリティの低さが気にかかる作品だった。

  • 総合評価 100/200点
  • シナリオ 5/60点
  • グラフィック 55/80点
  • 音声 30/40点
  • システム 10/20点

作品情報

CGと声優の詳細
CG・エロシーン
原画
CG枚数

35枚

内訳

桜花 9/なつめ 5/瀬璃 6
リナリア 9/桜花&瀬璃 1
桜花&リナリア 2/なつめ&瀬璃 2
なつめ&リナリア 1

エロシーン数 27本
アナル修正 肛門無修正
声優リスト
桜花 民安ともえ なつめ 三十三七
瀬璃 片倉ひな リナリア 蒼桐かこ
タイトル 魔法少女ルキフェル桜花
ブランド Lilith
発売日 2012年09月21日
ダウンロード販売 DLsite DMM
パッケージ通販 Amazon 駿河屋