ストーリー概要
ルメール王国の第8王女 アリーゼは、膨大な魔力を有しており、その氷のような冷徹さと傲慢な性格から「氷姫」と呼ばれ、人々から恐れ敬われていた。
しかしある日、アリーゼは魔女に呪いをかけられ、すべての魔力を失ってしまった。魔力のない彼女は、もはや人々の畏怖の対象ではなく、逆に疎まれるだけの存在となった。
そんなアリーゼを持て余した国王は、彼女を外交の道具として利用することにした。アリーゼは、オルティス王国の第2皇子 カレルと政略結婚をする破目になった。
しかし、アリーゼには自分が嫁いだという自覚がなく、夫のカレルに対しても高飛車な態度をとる始末だった。カレルは、そんなアリーゼの態度に立腹し、彼女を従順な女にしてやろうと調教をはじめるが……。
総評 40/100(不可)
高飛車なお姫様の陵辱調教もの。シナリオにはまともに読む価値を見出せないが、グラフィックだけはそこそこの出来。声無しなので、CG集を買うような気持ちでお金を出せる方に。
シナリオ 10/40点
上述のストーリー概要は、作中で具体的に描かれる内容ではない。冒頭でダイジェストに紹介されるだけで、本編はアリーゼの調教を中心に展開される。エンディングは4つあり、アリーゼの調教レベルによってエンディングの種類は異なる。
エロについて
エロは、SM系や触手系にありがちなプレイを無難にまとめた内容だ。例えば、SM系としては目隠し拘束や鞭打ちなど、触手系としては触手責めやスライム責めがある。エロの描写はプレイごとにぶつ切りで、本番には至らずに終了することもある。
エロの対象となるのは、アリーゼのほかに、宮仕えの女性たち4人がいる。特殊イベントが発生した場合のみ、彼女たちのエロシーンを観ることができる。
不満点について
不満なのは、アリーゼの扱いが粗雑なこと。具体的にいうと、①特殊イベントがサブキャラばかりで、アリーゼの特殊イベントがまったく無い ②アリーゼは姦されるばかりで、彼女の日常については全然描かれていないのがダメ。また、③声無しなのに心理描写が弱いせいで、エロシーンがまるで面白くないのが致命的だ。
お姫様調教ものなのに、宮仕えのほうがキャラが立っているのは拙い。そもそもタイトルが「氷姫アリーゼ」なのだから、すべてにおいてアリーゼ優先でお願いしたい。ダイジェストの説明だけで、メインキャラを仕立てようなんてしないでほしい。
グラフィック 20/30点
基本CG枚数は24枚(声無しであることを考慮するなら妥当)。シーン数も24本(うち非エロが1本)。その内訳については、エッチ内容についてを参照。
CGの完成度については、ピンからキリまで。絵柄は嫌いじゃないが、全体を通してみて安定感がないのが不満だ(※ 特に人体)。
コスチュームについて
調教時にアリーゼが着る服は、現在持っているコスチュームのいずれかに変更することができる。変更できるのは、①裸 ②普段着 ③体操着 ④水着 ⑤メイド服の5つ。ただし、⑤の見た目は、メイド服というよりむしろ女学生の制服に見える。
音楽・声優 5/10点
BGMはそこそこ。少なくともウザったくはない。
システム 5/20点
調教システムは、よくある調教内容選択式の作業。フラグ関係が投げやりに作られているため、ゲーム時間で10日もあれば、フラグの構成を大体把握できてしまう。それゆえ、選択肢がやたらと多いわりにはゲーム難度が低く、とても退屈だ。
基本システムについては、クイックセーブ機能なし。エフェクトのON/OFFは切り替えることができない。
エッチ内容について