Monsters Survive ~負ければモンスターに生殖される~ 感想

Monsters Survive ~負ければモンスターに生殖される~

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概要と評価 130/200(可)

本作のあらすじ
弱肉強食のゴルドアナ大陸では、人間は常に外獣の脅威にさらされている。新米ハンターのアルクは、名うてのベテランハンターであるゼノに育てられた。ある日、ゼノは外獣からアルクを庇い、深手を負ってしまう。アルクはゼノを救うため、ゼノの恋人のエルマとともに、外獣を狩る。

感想の要旨
エロシーンの実用性については、新堂エルさんの漫画のようなものが好きなら問題ない。しかし、本作を自力で攻略するのは非常に疲れる作業である。

エロシーンの属性
異種姦娼婦プレイ。異種姦は、孕ませ出産(産卵)や丸呑み等。異種姦をウリにしているが、人間とのエロシーンも多いことに注意。

目次

1. 段々と面白味が増してくるシナリオ
2. 徹底した快楽漬け
3. 作業的で疲れるゲーム性
4. 総評

1. 段々と面白味が増してくるシナリオ

シナリオは、大きく2つのルートに分かれる。一方は異種姦中心で、もう一方はヒロインが娼婦に身を堕とす。エンディングの数は、Readmeによればグッドが1つ、バッドが4つ。しかし、実際には一枚絵の回収に関わるものだけで16個ものEDがある。

シナリオは、クエストをクリアしていくことで進行する。クエストは一応選べるが、選択の余地は小さい。レベリング用の依頼を除けば、攻略の順序は大体決まっているからだ。

シナリオの序盤は、とても単純で面白味がない。ヒロインにはゼノを救うという目的があるが、現実にやっていることは薬草採取など日常的な依頼の反復でしかないからだ。ヒロインの行動と目的の結びつきが曖昧であり、いまいち感情移入できない。

しかし中盤あたりから、ヒロインには新たな問題が次々と生じてくる。それらはゼノを救う目的とも無関係ではなく、速やかな解決が求められる問題だ。

ヒロインはその問題を解決するため、自ら具体的な行動を起こすようになる。例えば、ゼノを襲った外獣が再び現れて、今度は村が襲われる危険が出てくる。村人たちは逃げようとするが、ヒロインはあくまで迎え討つべきだと主張。ここまでくると、話もようやく面白くなってくる。

2. 徹底した快楽漬け

ほとんどのエロシーンで、ヒロインは発情作用により快楽漬けになる。たとえ輪姦されようと、外獣に丸呑みにされようと感じてしまう。

快楽で蕩けるようなエロシーンは、新堂エルさんの持ち味によく合っている。ジャンルは異なるが、発情ヒロインのエロさは『TSF物語』に通ずるものを感じた。

それにしても、なぜこれほどマッチしているのか? 気になって調べてみたら、新堂さんのツイートによれば、

[…前略]モンスターの生態やエロシチュの大半は僕が原案してますので、エロさは保証します! 逆にエロくなかったら大体僕のせいですごめんなさい。

2012年7月19日 – 12:27

どうやら、大半がご本人の発案らしい。そういうわけで、本作は新堂ファンならまずは買っておくべき作品である。

2-1. 異種姦について

Monsters Survive 01

異種姦の相手となる外獣のモチーフは、おそらく、食虫花、寄生虫、ナメクジ、カエル、ゴリラ、オオカミ、竜などと思われる。植物からほ乳類まで、様々なバリエーションが取り揃えられている。

両生類、爬虫類、ほ乳類の外獣にとって、ヒロインは生殖の対象だ。ヒロインが種付け(殖卵)され、そして出産(産卵)するシーンが充実している。出産シーンは、暗転で誤魔化されずに描かれるくらいには本格志向だ。その一方で、発情作用によって産みの苦しみは快楽に転化されている。

孕まされる以外に、丸呑みされるエロシーンも充実している。もちろん、ヒロインはこの状況でも過剰な快楽に蕩けてしまう。

2-2. 娼婦プレイについて

Monsters Survive 02

娼婦ルートは、ある条件を満たすことで開放される。ヒロインは、ハンターとして生き抜く厳しさを痛感し、自ら娼婦に身を堕とす。

娼婦プレイのエロシーンは、シーン回想の約3割を占める。異種姦ものとして売り出したはずなのに、これは多すぎやしないか。そもそも異種姦と娼婦では全然別の性癖なので、騙されたように感じる。

しかし、娼婦プレイにおいても快楽漬けの趣旨は一貫しているし、娼婦となって日銭を稼ぐようになった理由付けも納得できる内容である。プレイヤーが異種姦にしか興味がない場合はご愁傷様だが、そうでないなら、これはこれで使えるのではないかとも思う。

3. 作業的で疲れるゲーム性

私は、エロシーンのエロさについては満足している。ストーリーについても、このゲーム性に付き合ったにしてはよくやったと思う。

大いに不満があるのはそう、ゲーム性だ。この、ゲームとしての難易度の高さと面倒臭さを混同した輩が、実際にプレイする側のストレスを無視して作り上げたようなゲーム性のことを言っているのだ。

自力で攻略しようとした者は、あまりの初見殺しクエストの多さ、戦術性に欠ける戦闘、無駄に繰り返される戦闘、達成感のないレベリング、理解し難い分岐フラグ、操作性の悪さに辟易し、しまいには「LiLiTHのインポ野郎!」と叫ぶことだろう。

具体的に何がダメなのか、列挙すると、

ゲーム性に関する欠点の一覧
  • ADVパート以外では、セーブもロードもできない。
  • クエストの大まかな条件が分かっていても、具体的にそれを「どの場所で」「何回」「何をすればいい」のか分からないので、当てずっぽうになる。
  • 娼婦ルートの分岐条件は序盤にあるのだが、非常に分かりにくい。その上、実際に条件を満たしたかどうかは、中盤以降にならないと分からない。
  • 回想の補完が総当たり的な作業になりやすいゲーム性なのに、セーブ枠が足りない。
  • 戦闘は基本的に殴るか、守るかで、技も満足に使えず戦術性がない。勝利するためには、前提条件とレベルが全て。
  • 戦術性がほとんどないにもかかわらず、一回の戦闘にかかる時間はすごく長い。
  • レベルが上がっても、それを知らせるファンファーレはなく、HP以外のパラメータの変動も見えないので、達成感がない。
  • Ctrlを押しっぱなしのスキップは、パート切替や戦闘における一回の行動が終われば停止するので、再度押し直す必要がある。

つまり、プレイする側のストレスについて鈍感なのがダメなのだ。

ゲーム性を重視するなとは言わない。だが、ゲーム性を重視するなら、最低でもそれに見合ったシステムの快適さを確保してほしい。LiLiTHの従来の貧弱なシステムを流用するには、無茶な内容だ。

4. 総評

実用性はあっても、ゲーム性が劣悪で自力攻略するのは苦行。かといって、攻略チャートを見ながらやると、ストーリーに本来あるべき達成感が感じられないかもしれない。自力で攻略するのとそうでないのとでは、印象が大きく違ってくるだろう。

しかしそれでも、私なら本作を自分で攻略しようとは思わない。はっきり言って、ストーリーがそれほど悪い出来ではないにしても苦行を甘受してまで読み取るべき何かがあるとは思えないからだ。話は程々に楽しみながら、好みのエロシーンを堪能するのがベターだろう。

  • 総合評価 130/200点
  • シナリオ 30/60点
  • グラフィック 75/80点
  • 音声 25/40点
  • システム 0/20点

作品情報

CGと声優の詳細
CG・エロシーン
原画 新堂エル
CG枚数 42枚
エロシーン数

43本

内訳

アルク 29/エルマ 12/アルク&エルマ 2

アナル修正 肛門無修正
声優リスト
アルク 美田香恋 エルマ くわがたみほ
タイトル Monsters Survive ~負ければモンスターに生殖される~
ブランド Lilith
発売日 2012年07月20日
ダウンロード販売 DLsite FANZA
パッケージ通販 Amazon 駿河屋