批評・感想
『超★痴女メイド!2』は、KENZsoftの痴女メイド!シリーズの第2作目。エッチなレッスンも終わりを迎えたある日、リオナはご主人様が近々結婚するという噂を耳にする。ご主人様ともう会えなくなるかもしれない、と考えたリオナは、ご主人様の成長を確かめるためのテストと称して、再び彼とセックスする。
本作は、『超★痴女メイド!』の続編にあたる。だが、もともとストーリー重視のシリーズではないので、前作を未プレイでも問題ない。動画の総再生時間は60分以上で、前作と同じく、最初からすべてのシーンを閲覧できる。
すべてが正統進化
本作は、約4年前に発売された前作と比べて、正統な進化を遂げている。
ビジュアル面では、解像度が上がってワイド化(800×600→960×600[16:10])したうえ、各テクスチャの質感がだいぶ改善された。前作では、ウィンドウ表示でも肉体の輪郭にちらつき等が見られたが、今作ではとても滑らかに描画されている。また、前作では、リオナに比べてご主人様の肉体が雑であり、透明化するなどして誤魔化されていたのが、今作ではリアリスティックで逞しい肉体として堂々と描かれている。
その他注目に値する変更点及び改善は、以下に列挙するとおりだ。
メイド服の装飾の精緻化
メイド服の装飾が変更され、フリルの模様がはっきりと美しく描かれるようになった。また、以前の白ニーソが黒ニーソに変更された。布地の質感が大幅に改善されており、衣装フェチの心に訴求できる出来栄えとなっている。
カメラワークの改善
以前はアングルを切り替える程度だったカメラワークが改善され、細かい演出に寄与するようになった。また、口淫時に主観視点を用いるなどの工夫により、男の身体が透過されなくてもリオナの表情が隠れないようになった。
中出し表現の改善
前作では射精してすぐに、膣内からペニスを引き抜くと同時に、大量の精液がどばどばと内側から溢れ出てくる、といったふうに描かれていた。それに対し、今作ではまず、任意のタイミングでペニスを引き抜けるようになっている。
また、引き抜いた直後ではなく多少の間を置いて精液がこぼれ出てきたり、ペニスと膣の間にザーメンが糸を引いたりするなど演出が細かくなっている。さらに、精液の量が減って粘着質になっており、量と質ともに前作よりもリアル志向で描かれている。
妄想淫語の改善と変化
前作では、妄想淫語が主音声に被さって二重に聞こえるために、人によっては不快と感じる面もあった。しかし今作では、妄想淫語をオンにしていない場合、リオナは喘ぎ声以外の言葉をほとんど発しなくなっている。そのため、今作では妄想淫語こそがメインボイスと言ってよく、エロゲーでいうBGV+台詞のような感覚で聞くことができるようになっている。
また、妄想淫語の内容自体もより良いものになっているように思う。メインボイスがリオナの脇台詞に特化したためか、リオナの言葉責めが前作よりも少しサディスティックで、生き生きとした台詞回しになっている。また一方で、シーンによっては逆におねだりするような場面もあって、まさにSとMの両刀を使い分ける痴女メイドの極意ここにあり、といった感じだ。
エロシーンの違い
今作では手コキがなくなったかわりに、パイズリフェラとアナルセックスが新たに加わっている。パイズリしているリオナをみると、前作のときよりも胸が大きくなっているように見える。アナルセックスの際には、肛門を貫かれてまんこから愛液が滴ったり、射精時に潮を吹くなど、細かい演出にも素晴らしいこだわりが見られる。
口淫表現の改善
口淫については、これはもうすべてのエロシーンのなかで最も改善されたといっても過言ではないのではないか。まずリオナがご主人様のチンポをくわえる際、彼の身体がいきなり透明化してフライングチンポにならないことが、最も素晴らしい改善点だ。
次に、イラマチオやディープスロートをしている最中、リオナの反応に息苦しさが感じられるところが素晴らしい。ペニスを喉奥に飲み込んでしばらく静止してから引き抜くというリオナの奉仕精神や、ご主人様のイラマチオに最大限応えようとするけれども、喉奥をいくらか突かれた後で少し肩が引けてしまうあたりが素晴らしい。また、妄想淫語での声優さんの演技も、息苦しさを反映した演技になっているところが素晴らしい。
口内射精された際にはすぐ飲み込むのではなく、いったん舌に少し溜めてみせて、その後で飲み込むという演出がたいへん好ましい。より細かいところでは、口淫の最中に涎が滴り落ちる表現が加わっており、そのこぼれ落ちた涎に塗れた乳房に興奮させられた。
言い訳
ーーと、私が指摘したいことは以上だが、もっと短くまとめるつもりが二千字を超えてしまったのは、それだけ『 超★痴女メイド!2』の正統進化ぶりが著しかったのだ、と言い訳しておきたい。1作目も2作目も両方買うのがオススメだが、もしどちらか一方だけ、ということなら、本作のほうを強く勧める。
作品情報
タイトル | 超★痴女メイド!2 |
サークル | KENZsoft |
発売日 | 2017年01月20日 |
ダウンロード販売 | DLsite DMM |