対魔忍アサギ3 感想

対魔忍アサギ3

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概要と評価 140/200(良)

本作のあらすじ
アサギの被保護者である沢木浩介は、アサギに密かな恋心を抱いていた。浩介は室井の協力で得た異能の力によって、ついにアサギと結ばれた。一方、浩介とともにアサギに育てられた対魔忍アスカは、忍びの名門・甲河家の生き残りである。長い間行方不明であった彼女はアサギの前に現れ、アサギと対立する構えをみせるが……。

感想の要旨
ストーリーは構成が酷すぎて、褒められた出来ではない。一方、エロに関しては非常に良い。対魔忍シリーズ史上、最もハードなプレイを楽しめる。

エロシーンの属性
あらゆるハードプレイの詰め合わせ。人体改造、精液フェチ系、異種姦、妊娠・出産、輪姦・乱交あたりが好きなら、特におすすめ。

目次

  1. イントロダクション
  2. ストーリー構成の欠陥
  3. 本作のボリュームは少なかったのか?
  4. 迫力のあるエロシーン
  5. 対魔忍シリーズ史上、最もハードなエロス
  6. 総評

1. イントロダクション

本作は、対魔忍シリーズの集大成的作品だ。シリーズで登場した対魔忍や敵方が勢ぞろいしている。ストーリーはこれまでの流れを受け継いでいるので、本作からはじめたプレイヤーには多少理解しかねる部分があるかもしれない。しかし、要所要所で最低限のヒストリーは解説されているから、ストーリーの流れがまったく分からない、ということにはならないだろう。

甲河アスカは、シリーズ初登場の対魔忍だ。義理の弟である浩介に執着する彼女は、アサギ以上に本編に強く関わってくる。

シナリオは、アサギ編とアスカ編に分かれている。アサギ編終了後、アスカ編(ASUKA ROUTE)に移行する流れだ。

2. ストーリー構成の欠陥

2-1. アサギ編

ストーリーは、アサギ編3章半ばまではなかなか面白かったと思う。

アサギと浩介が結ばれる展開はかなり性急だったけれども、許容範囲。その後からが本番なので、ここでだらだらとイチャラブされるよりは良い。

今回、アサギの敵は闇の勢力だけではなくなり、話のスケールはさらに大きくなった。これまで攻め入る側だった対魔忍が逆にやられる側となり、対魔忍存亡の危機となる。大作好きにはたまらない展開で、ここまで拡げた風呂敷をどう畳むのか見物というものだ。

しかし、残念ながら、風呂敷はうまく畳まれなかった。アサギ編の終盤は、『ソードマスターヤマト』ばりの超展開で強引に押し進められた。「意味が分からない……」としばらくポカンとしていたら、ASUKA ROUTEなるものが開放された。

2-2. アスカ編

アスカ編の序盤は、アサギ編で回収できなかった伏線の回収に追われていた。辻褄合わせのためのダイジェスト的な展開で、実につまらない。

アスカ編が盛り上がるのは、アスカが敵に調教されはじめたあたりから。仲間のために身を捧げ、義弟のために純潔だけは守ろうとするアスカは可愛らしい。それでも快楽には抗えず、純潔の水準がどんどん下がっていくのはお約束だ。

アスカ編の結末は、賛否ありそうなところ。本作があくまで『対魔忍”アサギ”』であることから考えると、この結末は拙いか。

2-3. 評価

アサギ編とアスカ編をわざわざ分けたのは、愚策であった。

アサギ編だけみると、ストーリーにおけるアスカの存在意義はあまりない。アスカ編に入ると、アスカもちゃんと活躍していたようだが、所詮は辻褄合わせ。アサギ編のストーリーを上手くまとめられたならまだ救いはあったが、どちらも構成上の欠陥を抱えているのではお話にならない。

3. 本作のボリュームは少なかったのか?

本作のボリュームはフルプライスにしては少ない、という声が一部から聞こえる。しかし、フルプライスの抜きゲーの水準でいうと、本作のシナリオは標準程度のボリュームがあり、CG枚数は相場を上回っている。なのに、なぜ「フルプライスにしては少ない」と言われるのだろうか?

真っ先に思いあたる原因は、本作がLiLiTHの初フルプライス作品だから、である。LiLiTHの標準価格帯の作品は、どれも価格に2をかけたくらいのボリュームがある。それ故、ユーザーがそのボリュームを基準として、さらにそれらの3~4本分のボリュームを本作に期待したのだとしたら、本作はその期待に応えられるほどのボリュームを有しているとは言えないだろう。

この原因は、ゲームコンテンツ自体とはあまり関係のないものだ。しかし、ゲームコンテンツ自体に問題がないかといえば、そうでもない。

まず、アサギ編とアスカ編を分けてしまったのが拙かった。主人公別でシナリオを分けると、そうしない場合よりも話が短く感じるものだ。

また、エロとは直接関係のない戦闘演出などに、CGを割きすぎたのも下策である。抜きゲーを買うユーザーの期待のウェイトはエロにあるのだから、そこへの注力が足りないとみなされると、不満が出てくる。本作のストーリーの出来が良ければ、あるいは手のひらをかえしたかもしれないが、この杜撰な構成によるストーリーでは、満足どころか不満だけが増幅されるだろう。

他にも、「いわゆる萌えゲーと比べると、ボリュームが少ない」とも考えられるが、抜きゲーを萌えゲーの常識で測るのは笑止であるから、これは問題でない。

4. 迫力のあるエロシーン

オークに姦されるアサギ

ストーリーは酷いものだったが、エロシーンは素晴らしい出来であった。

平凡な抜きゲーにおけるエロシーンは、エロシーン1本につき一枚絵を1枚使用するものが主流である。一方、本作のエロシーンは、エロシーン1本につき一枚絵を複数枚使用している。その結果、1本の、または連続性のあるシーンのなかでビジュアルが大きく変化し、ケチ臭さを感じさせないダイナミックなシーンに仕上がっている。

実のところ、LiLiTHは以前からこうした手法に取り組んできた。しかし、テキストの量的な不足などの理由により、複数枚のビジュアルを用いる利点を上手く活かせないことも多かった。

本作は、そうして繰り返されてきた失敗を糧として出来たのだろう。一枚絵を用いるタイミングが上手く、洗練されたエロシーンを拝むことができる。

こういう手法はエロシーンの数を減らすものとして、批判されるかもしれない。だが、私は、貧相なビジュアルで描かれるエロシーンをたくさん観るよりも、充実したビジュアルで描かれるエロシーンを程々に観たほうが良いと思う。さらに言えば、抜きゲーで何十時間もダラダラとプレイする気にはなれないので、10時間以下でサクッと終われるくらいのボリュームが理想だとも思っている。

なお、本作は、一枚絵だけでなく差分による変化も大きい。これだけの物量を一作品に投下できるブランドは、そう多くないだろう。先に述べた主観的なボリュームの議論は別として、ビジュアル面での豪華さに関しては、本作は間違いなくトップクラスの作品だ。

5. 対魔忍シリーズ史上、最もハードなエロス

アサギを快楽改造

本作のエロシーンは、対魔忍シリーズ史上、最もハードな内容だ。LiLiTHの全作品のなかでも一番ハードかもしれない。

5-1. 充実のハードプレイ

エロシーンでは、処女喪失以外に流血をともなうことがある。ヒロインの顔面や腹を思い切り殴るのは、挨拶程度のことだ。からだにピアッシングするシーンは、刺すところから丁寧に描かれる。ヒロインが巨大な化け物に丸呑みにされたり、快楽漬けの牝奴隷となっているところで「処分」されたりもする。

本作のエロシーンはハードプレイの総花だが、なかでも人体改造、精液フェチ、異種姦、妊娠・出産が充実している。

人体改造は、詳しくは語らないが、あのユキカゼ以上を期待していい。ただし、機械改造ではなく、生物的な装置による改造であることに注意しよう。

精飲は、口内射精はもちろんのこと、ペットボトルやジョッキでの一気飲みシーンもいくつか見られる。大量に中出しされた性器から精液が溢れ出すシーンは、差分でしっかり描かれるだけでなく、時には専用の一枚絵も当てられている。

異種姦は、オークなどの亜人種や、丸呑みにする化物による。化物の特濃大量精液で孕まされ、出産させられる。化物が膣から這い出てくる場面が、ビジュアルで描かれることもある。

5-2. アスカのエロシーン

シリーズ初登場のアスカは、義弟のために純潔を守っている関係で、すぐには処女を喪失しないし、喪失しても妊娠の可能性のある中出しは、なかなか許さない。

それ故、アスカのエロシーンは、肛虐調教が比較的多い。また、中出しさせないために、コンドーム着用でのプレイが多く見られる。浩介の立場で考えれば、ある意味「寝取られ」といえるかもしれない。

5-3. 快楽漬け

エロシーンはハード志向であるが、本格的なリョナ志向ではない。

ヒロインは、すぐに快楽体質に改造されるか、強力な媚薬漬けにされる。そのため、見かけ上はどんなに酷いことをされていても、快楽を感じている。耐え難い苦痛で泣き叫ぶのではなく、耐え難い快楽にアヘりよがっているのだ。

リョナを至高とする価値観のユーザーからすると不徹底かもしれないが、LiLiTHというブランドのカラーを考えると、このあたりが落としどころだろう。

6. 総評

低価格専門だったブランドが作った初めてのフルプライス作品、という特色が良くも悪くも出ている作品だった。ビジュアルの充実度は流石であるが、その配分やストーリーの構成などに関しては改善の余地が大きい。また、動画に関しては、はっきり言ってこの程度の出来ならば無いほうがいいと思う。低価格でやっているうちは許される出来だけれども、フルプライスでこの低クオリティは苦しい。システムにはマイナーな改善があったようだが、それでも古臭い、使いにくいシステムであることには変わりない。

エロシーンに関してのみ、あの監獄戦艦シリーズに勝るとも劣らない充実感が得られた。この一番重要なポイントが優れていたことは、救いである。ストーリー性とアニメの出来にこだわらないのであれば、心からお勧めしたい作品だ。

  • 総合評価 140/200点
  • シナリオ 20/60点
  • グラフィック 80/80点
  • 音声 30/40点
  • システム 10/20点

作品情報

CGと声優の詳細
CG・エロシーン
原画 カガミ、葵渚
CG枚数 118枚
エロシーン数

40本

内訳

アサギ 13/サクラ 1/ムラサキ 1
アスカ 9/朧 1/イングリッド 4/パワーレディ 1
アサギ+パワーレディ 2/サクラ+ムラサキ 5
アサギ+サクラ+ムラサキ 3

※サクラとムラサキは一緒に犯されることが多いが、必ずしも同じCG上に二人が描かれているわけではないことに注意。

動画数

7本

内訳

アサギ 3/ムラサキ 1/アスカ 1/イングリッド 1

アナル修正 肛門・脱糞無修正
声優リスト
アサギ 中瀬ひな サクラ 黒岩心々
ムラサキ 水瀬沙季 アスカ 手塚りょうこ
児玉さとみ イングリッド 榊木春乃
タイトル 対魔忍アサギ3
ブランド Lilith
発売日 2012年12月28日
ダウンロード販売 DLsite FANZA
パッケージ通販 Amazon 駿河屋