概要と評価
作品のあらすじ
貧乏学生の主人公が、海外赴任中の叔父の代わりとして団地に住むようになってから、三ヶ月が過ぎていた。主人公は、団地に住む3人の人妻(佳乃、涼子、ミドリ)と親交があり、お裾分けを貰ったり家に上がったりするほどの仲だった。ある日、主人公は、ミドリのオナニーを覗いていたところを彼女自身に見つかってしまう。口止めの代償として、主人公は、ミドリの淫らな計画に巻き込まれることになる。
感想の要旨
ビジュアルは、商品説明にもある団地妻たちの肉体的な特徴をしっかり反映しており、同人作品としてはとても良い仕事をしている。シナリオは、団地妻たちの行動がやけに不自然なので、背徳感を求めるなら微妙。
エロシーンの属性
シチュエーション的には、人妻寝取りものに近い。だが、寝取り描写が重視されているわけではない。拘束プレイ、露出プレイ、3P以上の複数プレイあり。
目次
- おかしなストーリー
- エロシーンについて
- コメント
1. おかしなストーリー
『誘惑の団地妻たち』は、作品の趣旨がとても分かりづらい作品だ。本作のストーリーは、ハーレムエンドに至るまではずっと、常識的に考えてあり得ない展開が続く。
本作は冒頭こそ丁寧なスタートを切るものの、佳乃と涼子のはじめてのエロシーンへの導入があまりにも不自然だ。ミドリは佳乃や涼子を家に招き、主人公の目の前で彼女たちに露骨なセクハラを行う。佳乃や涼子は”何故か”ミドリにされるがままであり、ひどいセクハラを受けた後でも”何故か”関係があまり悪化しない。再びミドリの家にお呼ばれするとノコノコやってきて、再びセクハラを受け、猥褻写真を取られて、それをネタに(主人公から)脅迫されるというおかしな展開だ。
出典:ディーゼルマイン『誘惑の団地妻たち ~快楽に溺れる熟れた肉~』
電動コケシで胸をほぐして肩こり解消……? お前は何を言っているんだ……。
実は、この展開については、ハーレムルートのなかでその不自然さを解消するための種明かしがある。ただそれも言い回しが示唆的で、一から十まで完全に説明してくれないので、適当に読んでいると多分見逃すだろう。また、テキストをみると、心理描写がお世辞にも上手いとは言えないため、ストーリーもキャラクターも終始ブレているように感じられる。そこから考えると、前述の種明かしというのは深読みのし過ぎて、たまたま辻褄が合うだけで、単純にシナリオの出来がひどく劣悪なのかもしれない。
何にせよ、『誘惑の団地妻たち』のシナリオは、人妻ものとして成功しているとは言えない。団地妻がテーマとなると、生活感溢れる環境での欲求不満な人妻たちとの爛れた不倫関係、といったものを多くの人は期待するだろう。しかし本作は、素直に頭から読み進めると、団地妻たちの行動がとても不自然にみえるため、背徳感よりも疑問符のほうが脳裏に多く浮かんでくるのである。
2. エロシーンについて
商品説明にもある団地妻たちの肉体的な差異――陰毛と恥部の色素の濃さの違いは、ビジュアルにはしっかり反映されている。エロシーンのビジュアルには熱気があり、団地妻たちの肉体には大粒の汗が滴っている。肉体はやや弛んでいるところもあるものの、筋肉がしっかりついており、熟れた果実を思わせる姿だ。しかし、テキストは、そうしたビジュアルや設定のこだわりにあまり言及できていないのが残念なところだ。
出典:同上
低価格同人としてはクオリティの高い立ち絵。生い茂った陰毛がイイ。
主人公は佳乃と涼子に対しては責め役だが、ミドリに対してはどちらかと言えば受け役だ。シチュエーションは、「夫と電話しながら」「寝ている子どもの側で」「他の団地妻に見つかりかねない状況で」など基本は押さえられている。涼子はアブノーマル要員で、拘束セックスや露出プレイ(犬のように夜の団地を連れ回される)がある。3P以上のプレイもある。
団地妻は、主人公のマジカルチンポの神秘的な力には抗えないようだ。涼子は主人公に対し「卑怯者!」と貧相な語彙で憤ってみせるが、プレイが始まってしまえばもう、されるがままだ。佳乃に至っては、信頼関係が破壊されたというのに、主人公に対してほとんど苛立ってすらいないように見える。二人とも夫への愛情は強いようだが、抵抗らしい抵抗もなく快楽に身を委ねてしまう。
3. コメント
ビジュアルの出来は良いので、シナリオは無闇に捻らず、ストレートに爛れた関係を描いてほしかった。しかし、今までプレイしたことのあるディーゼルマインの人妻もののなかでは、一番使える作品だった。
作品情報
タイトル | 誘惑の団地妻たち ~快楽に溺れる熟れた肉~ |
ブランド | ディーゼルマイン |
発売日 | 2016年04月15日 |
ダウンロード販売 | DLsite DMM |