概要と評価 160/200(優)
作品のあらすじ
北山諒は恋人の千歳を失って以来、学内のいろんな女の子たちとセックスする日々を送っていた。そんなある日、千歳の死と関係する場所に落書きがなされるという事件が起こる。客観的には小さな事件だが、見過ごせない諒は、犯人を突き止めようとする。そして犯人探しの過程で、偶然、学年一の優等生であり美少女の国見佐彩と遭遇する。
感想の要旨
ストーリーは興味深い展開をみせるが、終わり方が残念。抜きゲーとしての実用性に関しては、申し分ない。
エロシーンの属性
制服などの脱がせ方や少女の背中にこだわりが感じられる。詳細は、「エロシーンについて」を参照。
目次
少女グラフィティのストーリーを楽しむポイント
少女グラフィティは、身も蓋もない言い方をすれば、勉強のできるヤリチン男(諒)がメンヘラ気味な同級生の少女たちとセフレになる話だ。
諒には死んでしまった昔の恋人(千歳)への負い目があるため、少女たちとの仲が深まっても、なかなか恋人としての関係を認めようとはしない。また、少女たちのほうにも事情があって、諒の本当の恋人となるのには及び腰だ。
出典:pure more『少女グラフィティ』パッケージ版
好きだしセックスもするけれど、恋人にはなれない。
ストーリーは落書き事件の犯人探しを軸に進行していくが、しかし本作はミステリー作品ではない。話が進むにつれて明らかになっていく謎は主に少女たちの過去についてであり、落書き事件の謎解きはそのついでだ。
少女グラフィティは、中盤から、佐彩・奈々・朱美の個別ルートに分かれる。
単独のルートだけでは、すべての謎は明らかにされない。話の全体像をつかむには、少なくとも佐彩と奈々のルートをクリアする必要がある。エロシーンだけでなくストーリーも充分に楽しみたければ、以下3つのポイントを意識しながら各ルートを進めていくといいだろう。
- 千歳への思いと少女たちへの罪悪感
- 少女たちが胸に秘めた罪悪感
- 諒だけが”途中参加者”
次に、これらのポイントの中身を重大なネタバレを含まない程度に説明しておこう。
千歳への思いと少女たちへの罪悪感
諒が同じ学校の女の子たちとセックスするのは、快楽を得ることだけが理由ではない。セックスをしているあいだだけ、千歳を失った悲しみを忘れることができるからでもある。しかし、諒は千歳への思いそのものを捨てることができないので、他の女の子を恋人にできない。
諒はセックスした相手への責任を果たせない自分をクズだと認識している。個別ルートに入って特定のヒロインとの仲が深まると、いよいよ彼は千歳への思いと、ヒロインへの罪悪感とのあいだで葛藤することになる。
少女たちが胸に秘めた罪悪感
諒がヒロインへの罪悪感を覚える一方で、ヒロインのほうも罪悪感に苛まれている。
その罪悪感は、諒との付き合いに関係している。しかし、罪悪感の源泉は彼自身ではなく別の誰か、そしてヒロイン自身の過去にある。そのため、ヒロインのほうも、諒に「恋人になれ」と強く迫ることができないでいるのだ。
出典:同上
「援交」が軽く感じられるほどの悩み。
諒だけが”途中参加者”
実は、少女グラフィティのヒロインたちは全員xxxである。それゆえ、彼女たちはお互いの過去を知っているし、諒の元カノについてもある意味彼以上に知っている。諒だけが彼女たちの過去の因縁を知らず、蚊帳の外に置かれている。
本作は、落書き事件の犯人探しを通じて、諒がヒロインたちの過去を徐々に知っていく構成になっている。ヒロインたちの過去から続く物語の”途中参加者”にすぎない彼は、その過去を知ることでどう変わっていくのか――というのが、本作の大きな見どころの一つだ。
エロシーンについて
抜きゲーにしてはストーリーにこだわりが見受けられる本作だが、もちろんエロシーンのほうにも以下のこだわりが感じられる。
- 少女のからだに滴る汗
- 部屋に立ち込めるセックスの熱気
- ダイナミックな動きにこだわった演出
- 制服を部分的に脱がせた絵面のパターンが豊富
- 少女たちの美しく淫靡な背筋のラインを魅せる構図
- 一度の射精では終わらないセックス
ほとんどのエロシーンでは照明が暗く、少女のみずみずしい肉体がフォーカスされている。少女のからだには大粒の汗が滴っており、暗い室内には汗から生じた靄がかかっている。CGは抽送や乳揺れの動きを執拗に描いており、局部アップや表情のカットインなども効果的に用いられている。
エロシーンはすべて和姦であり、ヒロインは最初から感じまくる。抜きゲー基準で変態的なプレイは見られない。
そのかわり、少女の着衣の脱がせ具合に並々ならぬこだわりが感じられる。同じデザインの制服を部分的に脱がせるにしても、スカートだけを残したり、パンツだけ脱がせたり、制服の胸元のボタンだけ外して見せたりと、非常にパターンが豊富だ。素晴らしい。
出典:同上
誰だって見る。どう脱がせるかが大事なのだ。
また、他のエロゲーではあまり見られない特徴として、背面伸長位(うつ伏せバック)などのヒロインの背筋がみえる体位または構図でのプレイが多め、ということがあげられる。少女の美しい背筋のラインに興奮できる方なら、これだけを理由に買うのもいいだろう。ちなみに、構図的にヒロインの表情をうかがえないような場合には、カットインなどで表情が分かるように演出されている。
出典:同上
背筋の美しさもそうだが、ブラジャーの存在感も素晴らしい。
1つのエロシーンは、フェラや愛撫だけでは終わらない。当然、本番もやる。ただし、本番は一回戦では終わらず、別の体位で二回戦までもつれ込むことが多い。若い性欲の絶倫っぷりが感じられて、とても良いことだ。
もっと具体的に、ヒロイン別にどんなエロシーンがあるのか知りたい方は、下のリストを参考にしてほしい。
国見 佐彩
- 野外で騎乗位(処女喪失?)
- ホテルで乳を揉みしだきながら、セックス。手マンで潮吹き。正常位で二回戦。
- 路地裏で立ったまま愛撫。立ちバック。
- シャワーをあびながら、立ちバック。向かい合って二回戦。
- イラマチオ。正常位。後背位で二回戦
- 背面騎乗位で自ら腰振り。対面セックス。
- ソファに座った佐彩にクンニ。対面セックス。騎乗位で二回戦。
- 保健室でフェラチオ。対面座位。仰臥位で二回戦。
- 正常位。背面伸長位で二回戦。
- シックスナイン。後背位。
愛子 奈々
- 正常位。射精後、抜かずにニ回戦。
- 騎乗位で自ら腰をふる
- 騎乗位。後背位で二回戦。
- 教室で後背位。お掃除パイズリフェラ。
- 後背位
- イラマチオ。正常位。背面伸長位で二回戦。
- 保健室で対面座位。正常位で二回戦。
東照宮 朱美
- 背後から愛撫。正常位で処女喪失。後背位で二回戦。
- 側臥位。騎乗位で自ら腰振り。背面伸長位で三回戦。
- 教室でフェラチオ。机に腰掛け対面セックス。机上で仰向けになって二回戦。
- バニー姿でおっぱいを吸われる。正常位。後背位で二回戦。ピロートーク。
- シックスナイン。騎乗位。正常位で二回戦。
その他
- ミキ:校舎裏で立ちバック
- 千歳:正常位で処女喪失。後背位で二回戦。
総評
少女グラフィティは、優れた抜きゲーだ。実用性に関しては申し分ない。内容的にはソフトなエロシーンばかりなのに、それでも満足できるエロさがこの作品にはある。
しかし、ストーリー込みで評価するなら、シナリオの評価はDLdou基準で「可」の域を出ない。
確かにヒロインたちの過去が徐々に明かされていく展開は飽きずに楽しむことができたが、佐彩、奈々ルートの終盤の出来が良くない。これらは風呂敷の畳み方が非常に雑であり、エンディングが取ってつけたようになっている。そこに至るまでの展開が丁寧であっただけに、まるで締切に間に合わなかったときの苦肉の策で終わらせたような印象を受けた。
とはいえ、それ以外の部分についてはよく出来ているので、総合的には「優」の素晴らしい作品である。終わり方が残念な件については、たぶんあるだろう後のコンテンツで挽回してもらいたい。
- 総合評価 160/200点
- シナリオ 35/60点
- グラフィック 75/80点
- 音声 35/40点
- システム 15/20点
作品情報
タイトル | 少女グラフィティ |
ブランド | pure more |
発売日 | 2018/03/23 |
パッケージ通販 | FANZA 駿河屋 |