総評 60/100(可)
レズの倒錯恋愛+SM+医療プレイもの。エロの内容は、前作『百合の花探求クラブ』(※ 続編ではない)よりも、総じて過激になっている。
『百合の花恋愛事情』の副題は『倒錯したピュア・ラブストーリー』となっているが、”ピュア”の部分は忘れて、”倒錯した”の部分だけに注目しよう。本作の内容は、純愛レズが好きなユーザー向けとは言いがたい。むしろ、和姦調教が好きで、ついでにレズも好きなユーザーに向いた内容に仕上がっている。
本作の点数は60点となったが、私としてはハードディスクに長期保存を決定しているくらい気に入っている。レズのややハードなSMや医療プレイを観たい方には、かなりオススメできる。
シナリオ 15/30点
物語は2つのルートに分かれ、それぞれのルートの中身は大きく異なる。1つのルートは、初美という病弱少女が登場する展開で、エッチは医療プレイが中心。いま1つのルートでは、初美は登場せず、瑞穂・丹菜・律子たちのSMプレイが中心となる。物語の内容自体は、前作よりも主題の反映が曖昧であり、はっきり言ってグダグダなので、あまり期待しないほうがいい。
エロについて
前作と同じく、(性癖が合うなら)エロについては出来が良い。Peter本田さんの書くエロテキストは、無駄な修飾やセンテンスが少なく、非常に読みやすい。台詞で押さえるべきツボはきっちり押さえ、それでいて、生々しすぎる表現は無難に避けているところが良い。 こういう甘々な雰囲気のある作品なら、このくらいで十分だと思う。
エロの内容は、前作よりもかなりハード。具体的には、ハイヒールの底で女の子のお腹を踏みつけ、無理やり産卵させたり、尿道カテーテルを無理やり挿入し、ガラス容器のなかに排尿させたりといったプレイがある程度にはハードだ。
不満点について
登場人物の心理について、うまく整合性を取れていないこと。これは、別に”倒錯した心理描写”を批判するわけではなく、日常における感情の機微や、動機について違和感があるのだ。
その違和感は、律子に瑞穂がかなり酷いことをされた後の(彼女たちの)奇妙な反応をみたときに感じられた。大体、瑞穂が丹菜にとって相応しい存在かどうかを試した、というだけならともかく、あの話の流れからして「初美に会って!」という展開にもっていくのは、不自然極まりないだろう。
どうして、このシリーズには、前作のシンナーネタといい、斜め上の展開があるのだろうか。別に奇を衒わなくていいから、本当に普通にまとめてほしいところだ。
グラフィック 20/30点
基本CG枚数は20枚。エロシーンも20本。その内訳は、『攻め⇒受け(ex.瑞穂⇒丹菜)』とみて下のエッチ内容についてを参照。
CGの質については、前作と比較検討してみたが、原画・塗りともに一目で分かるような差は無かった。今回も明るめな雰囲気の割には肉感があって、とてもエロい絵に仕上がっている。
本作と前作の違いを強いてあげるなら、頬を赤らめたときの色使いが、より濃い桃色になっているくらいか。演出としては、一部のCGに百合の花が舞い散る表現が加わっている。
モザイク修正の薄さは前作と同程度で、アナルは無修正。
音楽・声優 15/20点
声優さんは前作と同じ面子。演技については、大きな不満は無し。
瑞穂 | ヒマリ | 丹菜 | 結野恵 |
律子 | 日向野はな | 初美 | 日向野はな |
システム 10/20点
前作と同じで、画面効果の表示速度が非常に遅いシステム。マウスホイール操作でバックログを閲覧できないのも相変わらず。クイックセーブ機能もない。これで選択肢が多かったら、5/20点をつけるところだ。
エッチ内容について
作品情報
タイトル | 百合の花恋愛事情 ~倒錯したピュア・ラブストーリー~ |
ブランド | ShiningStar |
発売日 | 2008年12月5日 |
ダウンロード販売 | DLsite FANZA |